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「POPS日本代表」を名乗る4人にとって、「POPS」とは何か。「POP STAR」とは何か。その彼らなりの回答が今作に凝縮されている。豊田賢一郎(G・Vo)とねたろ(G・Cho)のふたりが紡ぐ各曲のメロディは、親密さを保ったまま今まで以上に全方位へと開かれていて、トリプルギター編成で織りなすサウンドは、よりタフになり温かな包容力を増した。そしてその上に響くのが、決してハッピーなことばかりではない私たちの日常に懸命に寄り添う渾身のメッセージだ。《上手に生きれなくても、/大丈夫、道は続いてるよ》(“少年少女よ”)《涙が溢れたって君は弱くないんだよ》(“SMASH”)あらゆる人々の日々の生活や人生に伴走する「POPS」を鳴らすことで、一人ひとりのリスナーを励まし、痛みを和らげ、肯定する。それこそが「POP STAR」としての使命であると、きっと彼らは確信しているはずだ。数ある名詩の中でも、《ナンバーワンにしてあげるよ/あなたが1番大切なもの》(“ナンバーワン”)というストレートな宣誓には特に痺れた。(松本侃士)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年8月号より抜粋)
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