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    優しさは、音になる。パーカーズがくれた、ありのままの肯定感

    優しさは、音になる。パーカーズがくれた、ありのままの肯定感
    最初から最後まで、ハッピーな空気が会場いっぱいに広がる。
    リキッドルームがまるごと“優しさ”に包まれた──そんな時間だった。
    それは、ポジティブを無理に押しつけるんじゃなくて、嫌なこともたしかにあるけど、それでも「今」を祝おうとするような、静かで確かな肯定感。
    Vo/Gtの賢ちゃんが「自分らしくいれば、自分のことが好きになれる。不器用でも、失敗しても、自分らしくいてください」と言った後に披露された“少年少女よ”は、「こうあるべき」があふれる今に、「あなたがあなたであること」そのものが美しいと伝えてくれるような、温かいメッセージだった。

    パーカーズの楽曲って、どこか頼りなくて、人間臭くて、それでいてすごくかっこいい。
    “Goodbye”の《あーなんかいい感じ》という歌詞も、パーカーズの空気感をよく表している。うまくいかないことも、全部まるごと音楽にして、「でも、いまはいい感じだよね?」って笑ってみせる。それがすごくパーカーズらしくて好きだ。

    アンコールでは3つの発表があった。
    ファンクラブの開設。サポートベースとしてパーカーズを支えてきたタクオの正式加入。そして、初のZepp Shinjukuワンマンライブの開催。
    タクオの加入発表を受けて最後に演奏された“運命の人”は、これまでのすべてがこの夜につながっていたと感じさせるように、優しく心に響いた。(古閑英揮)
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