優しいが、マイルドになれない僕ら

Good Dog Happy Men『陽だまりを越えて』
2009年05月27日発売
SINGLE(TOWER RECORDS限定)
Good Dog Happy Men 陽だまりを越えて
4月末のライブをもってメンバー2人が脱退し、Good Dog Happy Menは門田匡陽(Vo/G)と内田武瑠(Dr)で新たなスタートを切る。その第一声が、タワーレコード限定シングル『陽だまりを越えて』。「僕が一番危惧してるのは、“陽だまりを越えて”という名前がついたこの3曲が必要以上の感傷を与えてしまう事です」と、門田は今作について綴っている。そして「だけど実際は少し素敵な反撃の祝砲」だと付け加えている。センチメンタルなトーンはコード感やメロディに、いつもより少し濃く含まれているかもしれない。ファンタジーや寓話的ひねりを加えずに、ぽろぽろとこぼれ出る気持ちを拾い集めるように書いた内容は、とても柔らかで無防備だ。アコースティック・サウンドのような耳触りでいながら、じつは緻密なハーモニーで構成されたサウンドは、歌や、歌に込められた大事な言葉を美しく光輝かせている。一言で言えばシンプル、だろう。それも何かを削いで完成したものでなく、凝縮と言うにふさわしい表現者としてのありのままの心の重みが込められている。優しく真摯な歌が胸に響く。(吉羽さおり)
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