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海外でも人気の大ヒット曲“SPECIALZ”以来、約1年ぶりのニューシングル。生命力溢れるダイナミックな人間讃歌で、井口理の優しい歌が楽曲の大事な包容力を担っている。本作は日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』への書き下ろしであり、1955年の長崎と現代の東京をつなぐドラマを4分間で表現するかのように、ピアノとストリングスの心を撫でるような美しい演奏から始まったかと思えば、現代的なビート感、童謡の唱歌を思わせる合唱、オリエンタル感を加えたアレンジなど、パートによって異なる時代の世界観を時計の針の音でつないでいく。時の流れと、その中でも変化しないものを、音で表現するような構成だと思った。MILLENNIUM PARADEは海外のアーティストらと複数の国のカルチャーを混ぜ合わせることで新鮮なサウンドをクリエイトしているが、King Gnuでは、自分の心の奥底を見つめながら日本語ポップス特有の響きや温度感の中で自身が誇れる音楽を生み出すことを、引き続き深く追い求める姿勢を感じた。（矢島由佳子）（『ROCKIN'ON JAPAN』2024年12月号より）
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