今度こそ、KOL!

キングス・オブ・レオン『『オンリー・バイ・ザ・ナイト』 スペシャル・エディション』
2009年08月12日発売
ALBUM
キングス・オブ・レオン 『オンリー・バイ・ザ・ナイト』 スペシャル・エディション
rockin'on9月号のヘッドラインでもお伝えしているように、KOLは英O2アリーナを超満員にしてしまうバンドである。英国では前作『ビコーズ・オブ・ザ・タイムス』で既にブレイクし、本作も国内だけで200万枚に迫るセールスを記録している。彼らに残された課題は本国アメリカ制覇だったが、それも本作で遂に達成し、ローリング・ストーン誌のカバーを飾ったりもしている(“今アメリカで最もホットなバンド”なるローリング・ストーンの謳い文句に「遅いよ!」とUKブロガー達はこぞって突っ込んでいたが)。しかし、実のところKOLにはまた別の課題が残されていた。そう、日本である。もちろん日本でも本作は昨年ちゃんとリリースされている。なのに異例のショート・スパンで再発されたのは、世界との状況格差を埋め、今こそ彼らを真っ当に評価すべきタイミングが来ているからである。

ロックンロール・リバイバルに巻き込まれ、出発点で誤解が生じてしまったという意味ではKOLとホワイト・ストライプスはよく似ている。しかもKOLの悠久のスケール、極めて大陸的な重量感はストライプス以上に日本人にとって理解に時間がかかるものだったのも事実。本作の持ち味も即効性よりも耐久性で、全エネルギーが天に向かって放射されていることが俯瞰の視点で聴いて初めて一目瞭然となる超スルメ盤。ちなみに今回の再発にはハマースミス・アポロでのライブ音源7曲が追加されており、彼らのライブは逆に速攻性の塊であることも瞬時に理解できると思う。KOLが相応しい大会場でライブが出来ない日本の状況は不幸でしかない。今回の再発が大きな一歩になることを望む。(粉川しの)
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