希望で躍らせる

the telephones『A.B.C.D.e.p.』
2010年03月10日発売
MINI ALBUM
the telephones A.B.C.D.e.p.
テレフォンズの新作は、なんとナカコープロデュース。80's色の強いエレクトロニック×ディスコは、テレフォンズの陰のあるニューウェーヴに、ナカコー特有の心地好い透明感と色気がミックスされ、すごく新鮮で良い。これまでより少し端整で包容力のある、ロマンティックなディスコの高揚感がたまらない。ナカコー=iLLが遠慮なくテレフォンズの楽曲を解体、再構築したミックス2曲もかなり痛快で、相性はばっちりだ。

それにしても、テレフォンズの曲は、狂騒的なパーティー・ミュージックの要素が強いうえに、奥行きがあり、聴き手に巨大なパワーを与えるのはなぜか? 終わりがあるからこそ、輝かしい「今」があり、より「今」を輝かせることによって、終わりが怖くなくなる。ディスコを彩る一夜を描いているようで、日常にも深くコミットした思想が根っこにあるからこそだろう。暗くて夢のある歌詞には希望があふれている。音楽は、人々を突き動かす力があるということを信じ、形にし続けている存在だ。だから、4月に発売される初の完全セルフ・プロデュース作も、すごく楽しみ。(小松香里)
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