砂原良徳がミックス

電気グルーヴ『Missing Beatz』
2013年01月16日発売
SINGLE
電気グルーヴ Missing Beatz
アグレッシヴだったシングル前作“SHAMEFUL”に比べると、新曲“Missing Beatz”は、いろいろな音が出てくるパーカッション、シンセの響きなど、ポップな印象だ。ジャケットには80年代の人気イラストレーター、奥平イラの当時の絵が使われており、音のほうにもこの時代のエレポップのテイストが混じっている。そして、嬉しいのは、元メンバーのまりんこと砂原良徳が、ROVOの益子樹とともにミックスを手がけたこと。
 
しかし、楽しいばかりの曲ではないように思う。歌声からは“SHAMEFUL”にあった苛立ちもどこか感じられるし、インスト・ヴァージョンと並べて聴くと、ヴォーカルの有無が曲の表情を大きく変えていることがわかる。また、同時収録は代表曲の新ミックスだが、“富士山 MAJIでFUNKAの5秒前Mix”と、恐いサブタイトルがつけられている。そうした苛立ちや不穏さを冷ますように、ダビーなインスト“KNGN”が収録されている。わずかな曲数なのに、このシングルだけで大きな振幅をみせるのだ。2月発売のアルバムが、ますます楽しみになってきた。(遠藤利明)
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