この歌がダンスを加速させる

ハドーケン!『エヴリィ・ウィークエンド』
2013年02月13日発売
ALBUM
ハドーケン! エヴリィ・ウィークエンド
前作『フォー・ザ・マッシズ』では、ダンス・フロアで鳴るべきレベル・ミュージックを改めて定義してみせ、熱狂的な来日公演も繰り広げた(東京での演奏時間は短かったが)ハドーケン!、3年ぶり3作目のAL。00年代後半に吹き荒れたニュー・レイヴ旋風も今は昔、トレンド・サイクルの短いダンス・ミュージックと連動しているだけあって当時の活躍組への風向きは順風ではないが、リスナー/ダンサーの心情に寄り添って楽曲を生み出し続ける彼らへの信頼度は高いはず。この新作でまず気づくのは、ギター・サウンドの後退だろう。これまでよりもぐっとEDM文法に寄った変化を遂げている。
 
ただし、あのハドーケン!のマッシヴで突き上げるようなダンス性は健在で、何よりもシングル曲“レヴィテイト”での、踊り続ける体が浮き上がる感覚の描写や、“アズ・ワン”の扇動的な歌心、“スピル・ユア・ガッツ”でのシーンの空隙を埋めるかのようなグライム感と、強い確信を持って放たれる歌の数々はやはりロック・バンド的だ。この率直なメッセージがどれだけ伝わるかがカギ。アルバム未収のEP曲群もボートラとして収録されている。 (小池宏和)
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