自分のバンドでこそ

リトル・バーリー『シャドウ』
2013年12月25日発売
ALBUM
リトル・バーリー シャドウ
最初にバーリー・カドガンにインタヴューしたのはセカンドの『スタンド・ユア・グラウンド』を出しサマソニに来たときだからもう7年前のことになる。それからの堅実な成長、さまざまなシチュエイションでの来日、ギタリストとしてモリッシーからポール・ウェラー、先頃のプライマル・スクリームでの貢献など、もっともっと高く評価されてもいいはず。この3年ぶり、4枚目のアルバムも前作同様エドウィン・コリンズを共同プロデューサーにタイトル『シャドウ』に通じるダークなドライヴ感に満ちた世界を聴かせる。

初期はジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンに通じるジャンクな匂いもあったのだが、そこらのテイストをうまく残しつつアップデートされ、サイケデリックな雰囲気も下地として気持ちよく響いている。前作からのドラマー、ヴァージル・ハウ(イエスのスティーヴ・ハウの次男で兄貴も腕利きドラマー)のプリミティヴなドラムスもこのアルバムならではのグルーヴを創り出している。彼らにはオレがオレが、と出しゃばる部分が薄いのが物足りないが、この隙のない充実ぶりは話題になって良い。(大鷹俊一)
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on