藍井エイル 「未来」と「希望」のシングル『アクセンティア』を語る(2)
一度は歌を歌っていきたいっていう夢を諦めたこともあったんですよね
──ところで、藍井さんがそもそも音楽をやりたいなって思ったきっかけって何だったんですか?
「もちろん歌が好きっていうのがあって、でもすごく好きって思っていても、結局は誰かに聴いてもらいたい、見てもらいたい、伝えたいっていう思いがどんどん強くなっていって。そこから、自分で作詞・作曲もできたら楽しいだろうなって。もともと創造することがすごく好きな人間ではあったので、最初はギターを始めたんです。これで自分の曲を作れたらかっこいいなと思いながら。コードなんてほとんど知らなかったけど、それで曲を作ってみたりもして、でも発表の場があるわけでもなくて。それで学生時代にバンドを組もう、みたいな感じになって」
──ギター担当としてバンドに参加した?
「そうですね、最初は。太陽族とか銀杏BOYZとかをよく聴いていて、確か、一番最初に練習した曲が、BRAHMANの“SEE OFF”だったと思うんですけど。コード、一番つらいところでキープしなきゃいけないから、6時間くらいぶっ続けで練習してたら指が動かなくなったのを覚えています(笑)。ライヴハウスでライヴやったりしてました。本格的なものじゃないし、友だちノリでやってただけですけど、楽しかったです」
──それからデビューまでの経緯は?
「そんな感じでバンドをやりつつも、やっぱり歌を歌っていきたいっていう気持ちが強くなってきて、でも、一度はその夢を諦めたこともあったんですよね。だけど、誰かの心の支えになるようなことはしていきたい、って考えていたから、本当は歌でそれができたら一番いいんですけど、それが叶わないなら、って考えた時に看護師になる道を考えたんです。それで、そのための勉強もしていたんですけど、好きなものを我慢して夢を諦めるのは悲しいな、歌からは離れたくないなっていう気持ちから、動画サイトに自分の歌を投稿したんです。それを安田史生さんが見つけてくださって」
──それがきっかけでデビューにつながって、今年で5年が経ちます。昨年はパリから始まり、ロンドン、上海、アメリカ、メキシコまで、世界をまわるワールドツアーも実現しました。
「今までは、日本と海外っていうふうに考えていたんですけど、今は日本とそれぞれの国、っていう捉え方になりましたね。国によって流行っているものが違ったり、例えばコスプレイヤーさんを見ていても、この国ではこのアニメ、この国ではこのキャラのコスプレイヤーさんが多い、とか。アメリカだとやっぱり『ドラゴンボール』が大人気だし、アジアでは日本の流行がほぼリアルタイムで伝わっていたり。ライヴでも、盛り上がる曲が国によって違うんですよ。その国でどのアニメが放映されているかっていうことも大きく関係してるんですけど」
これからも100%絶対に失敗はしないなんて宣言できるものではないし、自分がどれだけブレずにいられるかってことが重要なんだと思います
──海外でのツアーを経験して、ご自身で変化したと思うところは?
「最初はやっぱり言葉の壁を感じていました。どうしても伝えたい部分が、日本語では伝わらない、英語もままならない、英語以外の現地の言葉を覚えるにしてもハードルが高い、っていう意識があって。そうした壁を乗り越えるために、身振り手振りを交えながら頑張って伝えたり、片言でもその国の言葉を使ってみたり、でも、実際に現地の言葉をしゃべってみても、みんなポカーンとしてるっていうこともありましたし。だけど、想定していたのと違うリアクションや思いがけないハプニングは、海外でならなおさら、ライヴをやればやるほど確率的に多くなっていくものじゃないですか。そういう予期せぬ事態が起きた時に、昔だったらもう大混乱だったと思うんですけど、あまり慌てなくなったなあって思います。スイッチの切替ができるようになったというか。そういうのが世界ツアーで身についた気がしています。だからこそ、前日には食事も喉を通らないくらい緊張感がすごかった昨年11月の日本武道館でのステージも、当日になってみれば、等身大の自分をどれだけ見せられるか、堂々としていられるかっていう境地にたどりつけたのかなって」
──肝が据わってきた?
「それもありますけど、やっぱり、伝えたい、っていう気持ちが大切なんだなって思えるようになったんです。これからも100%絶対に失敗はしないなんて宣言できるものではないし、もし失敗したりハプニングが起きてしまった時に、自分がどれだけブレずにいられるかってことが重要なんだと思います」
ミュージックビデオ
リリース情報
![](/contents/feat/aoieir_201603/img/disc01.jpg)
12thシングル『アクセンティア』
発売中
<初回盤>CD+DVD(SECL-1851~1852)\1,500(税込)
<通常盤>CD(SECL-1853)\1,300(税込)
<デジモン盤>CD+DVD(SECL-1854~1855)\1,400(税込)
01. アクセンティア
02. Close Friend
03. 春~spring~
04. アクセンティア(Instrumental)
ライヴ情報
藍井エイル全国ツアー 「Eir Aoi LIVE TOUR 2016 “D'AZUR-EST”」
2016年3月26日(土)仙台 Rensa
2016年3月30日(水)名古屋 ダイアモンドホール
2016年4月3日(日)東京 Zepp Tokyo
2016年4月8日(金)金沢AZ
2016年4月10日(日)長野 CLUB JUNK BOX
2016年4月14日(木)松山 サロンキティ
2016年4月16日(土)広島 BULE LIVE HIROSHIMA
2016年4月22日(金)福岡 DRUM LOGOS
2016年4月24日(日)熊本 Be.9 V1
2016年4月29日(金・祝)旭川 CASINO DRIVE
2016年4月30日(土)札幌 ペニーレーン24
2016年5月6日(金)神戸 VARIT.
2016年5月8日(日)京都 MUSE
2016年5月11日(水)大阪 BIG CAT
「Eir Aoi EXTRA LIVE 2016 "D'AZUR-EST FINALE"」
2016年6月23日(木)NHKホール
提供:ソニー・ミュージックレーベルズ
企画・制作:RO69編集部