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2.ツアーを更に盛り上げる、セッション・バンド企画とは?
山中
マッシュくんに連絡したら「ええで」ってすぐ返ってきて。何ならその日の夜に曲が上がってきて(笑)。
マッシュ
自分のバンドでできないような「めっちゃダサいギターリフを使いたい」っていうところから作っていったんです。
ミハラ
お客さんの顔がにんまりとして終わるだろうなっていうイメージもあって。めっちゃ楽しみです。
―――
今回、セッション・バンドを企画されたと聞いて。どこから企画が持ち上がったんですか?
山中
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オーラルのなかで、折角ツアーをやるなら「何かおもしろいことしたいね」って話が出て。フレデリックも仲良いし、マッシュくんは僕らのライヴによく乱入してくれるんで、「みんなでやりたいな」と。それで、マッシュくんに連絡したら「ええで」ってすぐ返ってきて。何ならその日の夜に曲が上がってきて(笑)。「仕事、早っ!」って。「これに拓が歌詞付けてね」みたいなことも言われて。でもそのあと3回ぐらいやり取りしたんですよね。完成度は高かったんですけど、僕が後輩だけど生意気にも茶々を入れて(笑)。「こんな曲どう?」っていったら、その倍ぐらいで「違う違う!」って返ってくるっていう、そういうやり取りをして(笑)。
マッシュ
メールの文面から判断したんですけど、たぶん途中で一回拓がすねたんですよね。「俺のやりたいふうじゃない」オーラが文面から伝わってきて、「発起人が楽しんでないって最低やん」と思って「じゃあ、書き直しますね」って。
山中
うわー、めっちゃ気遣われてる(笑)。
マッシュ
でも、確かに最初作った曲は、僕らが英語でやってるから英語が載りそうなメロディで作ってしまって。でも自分で気付いたなあ? 「ごめん」って。
―――
どれくらいの期間で、そのやり取りをされたんですか?
山中
2日半ぐらいです。
マッシュ
そしたら、ちょうどいい形をパッと閃いたんです。3バンドのいいところが詰まって、最後ひとつになって終わるっていう。
―――
3バンドのメンバー全員が参加するんですか?
山中
全員参加したかったんですけど、時間の問題もあるし。そしたら、「オールスターバンドみたいなのおもしろくない?」みたいになって。「毎回変えるのもいいけど、ひとつのバンド作っちゃおうや」って。「そのバンドがトリやるぐらいのテンションでやったらいいんちゃう?」みたいになって。僕とマッシュくんで相談して、Kidori Kidoriからはマッシュくんとドラムの川元直樹くん、THE ORAL CIGARETTESからはヴォーカルの拓也とベースのあきらかにあきら、フレデリックからケンジくんと(みはら)こーじ(B・Cho)くんの6人編成のバンドでやります。
―――
今「オールスターバンド」という言葉が出ましたが、選考基準はあるんですか?
マッシュ
ウチはふたりしかいないんで否が応なんですけど。
山中
ふはははは! 「否が応」って(笑)。オーラルは、わかりやすいふたりって感じですね。残りのふたりも掘れば濃いキャラクターなんですけど、パッと「こいつ濃いな」ってわかるのはこのふたりだと思うんで。
ミハラ
ウチは双子やしな。じゃないと、こっちとしても「どうなんだろう」って(笑)。
―――
リハは?
山中
これからです。
ミハラ
僕が大阪在住なんで、会える時に。
―――
ヴォーカルは3人で、それぞれちょっとずつ歌うんですか?
マッシュ
え、そうなん? ギターじゃないの?
山中
あんた、ヴォーカルでしょ(笑)。
マッシュ
じゃあ3人スイッチしながら歌う感じだと思います。
―――
どういうイメージで作られたんでしょう。
マッシュ
曲作ったの僕なんですけど、自分のバンドでできないような「めっちゃダサいギターリフを使いたい」っていうところから作っていったんです。「ダサい」っちゅうか「古い」っちゅう感じだね。「何年代やねん!」っていうリフから入りたいと思って、そこから。テンポ的には「ミドルテンポがいい」って話で、たぶん全体聴いた感想としては、幸せに溢れてるよね。
―――
なるほど。歌詞はどうやって付けたんですか? 日本語ですか?
山中
日本語も英語もです。
マッシュ
3組のいいところを。
―――
歌詞のイメージは?
山中
最初のやり取りのなかで、一度僕が付けた歌詞が、あまりにもふざけすぎてたのかわからないんですけど、ナシになって。そしたら、返ってきたマッシュくんの曲にもう歌詞が付いていて。「みんながわかりやすい歌詞、曲にしたいです」ってマッシュくんに言ってたんですよ。そしたら、ほんとにその通りのやつが。いい具合にダサいです。全体的に曲も歌詞も、ほんとは各々のかっこいいとこを取ってるはずやのにダサいです(笑)。
マッシュ
そこがいいよね。「クラスの憎めんあいつ」感あるよね。きっとみんな「好き」って言ってくれると思う。
―――
基本的に最初はマッシュさんと山中さんのふたりで進めていったわけですが、その曲を聴いてどうでした?
ミハラ
ほんまにさっき言った通り、各々のいいところを取って、それを集約して、「HighApps」になったなっていう印象でした。実際演奏したら、お客さんの顔がにんまりとして終わるだろうなっていうイメージもあって。これからリハで深くするのか、そのままシンプルにいくのか。めっちゃ楽しみです。