ひめキュンフルーツ缶 全10バンドからの楽曲プレゼント! ミニアルバム完成インタビュー(2)
“酒燃料爆進曲”が一番素のひめキュンフルーツ缶かもしれない
──大先輩に書いて頂いた曲に関してはいかがですか? 筋肉少女帯が手がけた“Wake up!眠りひめ”とか。
河野 この曲は、ミュージカルみたいだと思いました。
谷尾 大槻ケンヂさんに書いて頂いた歌詞は、聴いていると物語が浮かびます。宝塚とかディズニー映画とかのイメージで編曲をして頂いたことによっても、ミュージカルっぽい雰囲気になっていると思います。
──人間椅子の“僕のポニー”も独特ですね。
谷尾 これも今までになかった雰囲気だと思います。ステージの後ろにスクリーンを置いて、映像を流したりしたらかっこいいだろうなあとか、いろいろイメージが膨らんでいるところです。
菊原 馬が走っている映像とかね?
谷尾 うん。草原を走る映像とか流したら、すごく合いそうですよ。
──そして、ソロの曲も2曲収録されていますね。挫・人間の“ハヤオ”は、河野さんのソロですが、どんなことを感じていますか?
河野 デモは下川(リオ)さんが歌っていらっしゃって、まさに「挫・人間」というものだったので、最初は歌えるか不安だったんです。歌詞もインパクトが強いですし。でも、すごくポップで覚えやすかったです。曲調が可愛らしいんです。
──下川さんは「美少女になりたい願望」が時々爆発して曲を作る人ですからね。“ハヤオ”もなり切って作ったんじゃないでしょうか。
菊原 下川さん、可愛い人ですからね(笑)。
河野 この曲の歌詞、そういえば《ロメロ》って出てくるんですけど、「なんだろう?」と思って検索したんです。固有名詞なので映画監督とか野球選手とか、世界中の「ロメロさん」が出てきて、ますます混乱しちゃったんですけど(笑)。
──(笑)。ねごとの沙田瑞紀さんに作って頂いた“Life Is All Right!”は、岡本さんのソロですね。
岡本 はい。うっとりする曲調です。聴かせて頂いたデモも滑らかでうっとりできる雰囲気でしたので、それを自分なりに表現できるように一所懸命歌いました。頭の中でいろいろ想像できるのも心地好かったですね。「《お気に入りのジュース》ってなんやろう?」とか。
──やはりポンジュースじゃないでしょうか?
岡本 きっと、粒入りのポンジュースです(笑)。
──(笑)。アルカラのカバーの“トロピカルおばあちゃん 〜ばーばばばぁ〜”は、かっこいい仕上がりですね。ひめキュンフルーツ缶は、こういう曲も似合うんだなと思いました。
谷尾 ありがとうございます。アルカラさんとは、何度も対バンをさせて頂いていて、仲良しなんです。
奥村 「ネコフェス」に出演させて頂いたこともあるんですよ。
岡本 “トロピカルおばあちゃん”は、松山のライブで対バンした時に、1コーラスだけ生演奏で歌わせて頂いたのが最初ですね。
谷尾 その後、アルカラさんと共演した際は、私たちも一緒に歌わせて頂いています。とても思い出がある曲なんです。
菊原 実は私たち、マイタンバリンも持っているんですよ。
谷尾 対バンをした時は、ちゃんと首にタンバリンをかけて歌いましたから。
岡本 あれ、ジャンプすると当たって痛いんですけど。
河野 私たちのタンバリンは金属だったんですよね。稲村(太佑)さんみたいに、今後は木にしたいと思っています(笑)。
菊原 せっかくタンバリンを揃えたのに買い直しですけど(笑)。
──(笑)。ボーナストラックの“酒燃料爆進曲”も気持ちいいです。ひめキュン蝦夷乃無頼缶のツアーの時の模様でしょうか?
谷尾 はい。去年のツアーファイナルの時のライブ音源です。私たちのライブの感じが伝わるものになっていると思います。スタジオでレコーディングしたほかの曲は落ち着いた雰囲気ですけど、この曲は昂ぶっているので、もしかしたらこれが一番素の状態のひめキュンフルーツ缶かもしれないですね。
岡本 ライブ、大切にしているんです。ぜひ、いろんなみなさんに観て頂きたいと思っています。
奥村 今回、楽曲提供をしてくださったバンドのファンのみなさんも、ひめキュンのライブに来てくださったら嬉しいです。
「どういうひめキュンを届けるのか?」ということに焦点を絞ってやっていきたい
──「アイドル」とか「ロック」とかいうジャンルは関係なく、音楽が好きな人がみんな楽しめるような表現をするのも、ひめキュンフルーツ缶が目指していることですかね?
谷尾 はい。やはり、私たちが一番したいのは「ライブでみなさんと楽しい空間を作る」ということなんですよ。だから、ライブ、音楽、歌、ダンスというのを最大の魅力として、いろんな場で勝負していけるようになりたいです。そして、全国各地にひめキュンのライブを待っていてくださるお客さんがいる状況になるのも目標ですね。だから、これからもライブでいろんなところに行きたいです。
──ライブに対するその情熱は、全国のライブハウスを回り続けているバンドと相通ずるものがある気がします。
菊原 最近「パンクバンドみたいだね」ってよく言われるんですよ。
谷尾 アイドルのイベントを主催しているスタッフさんに「ひめキュンはパンクバンド寄りだから」って言われますし(笑)。私たち、「負けたくない」っていう気持ちが強いんですよね。やりたいことを貫いて、戦わなきゃいけないこととは戦っていこうと思っています。例えば「怒り」というのも突き進むパワーになるじゃないですか。そういう面があるのも、ひめキュンフルーツ缶なんだと思います。
──ほかのアイドルグループからは、「怒り」っていう言葉はなかなか出てこないでしょうね。
谷尾 「やらされてる」ってなるのが一番良くないと思うんです。もちろんいろんな方々に支えて頂いている部分はたくさんあるので、そういうことへの感謝は絶対に忘れずに、自分たちの通したい意見を通すべき時は、ちゃんと主張して形にしていきたいですね。
──今後に関しては、何かイメージしていることはあります?
谷尾 まずは、このミニアルバムからどれだけ自分たちの活動を広げられるかということですね。そこから今後に繋がっていくものがあるんだと思います。
奥村 私がずっと言っている目標は、愛媛の野外の大きいところでライブをやりたいっていうことです。
河野 目標を言葉にするのはなかなか難しいですけど、楽しく暮らしたいということも思っています。やっぱり心が元気じゃないと意味ないと思いますから。
岡本 そして、集客も増やしたいです。集客って現実的なことだから目を背けがちですけど、とても大事なことだと思います。
菊原 私たち、勢いだけでは駄目だよなということも考えるようになっています。今回のアルバムは1曲1曲にそれぞれの世界があるので、自分たち次第でどこまでも深められると思うんです。だから、伝える力を強くしていくのも目標です。
谷尾 「どういうひめキュンを届けるのか?」っていうことにも、常にちゃんと焦点を絞ってやっていきたいです。例えば、イベントに出演させて頂く際も、主旨とかをきちんと理解しながらセットリストを組むことが必要ですから。戦略的になるところも大事だなと思うので、頭も使って活動していきたいと思っています。