矢沢洋子が新バンド結成! ガールズバンドPIGGY BANKSって何者?(2)
カラッとしたロックンロールを歌える良さが、yokoちゃんにはあるなあと思って。そこがピギバンの強味、良さなのかもしれない(akko)
――最初はパーティーバンドとして始まったかもしれないけど、「あ、これは間違いない」っていう確信はあったんじゃないですか?
yoko ああ、そうですね。ライヴではPIGGY BANKSのオリジナルもやりつつ、PLASMARSの時からの曲をやることもたまにあるし、カヴァーもやったりするし……結構試行錯誤というか、未だに「ピギバンに100%、120%ハマるものって何かな?」っていうのはずっと探してる状態ではありますね。でも、このアルバムを作ったことがきっかけで、まったくまっさらで、自分たちに合ってるものがまったくわからない!っていう状態の時から比べると、すごく明確に見え始めてきてるし。そのきっかけのアルバムだと思いますね。終盤ぐらいにできた曲は、「ああ、この感じかも!」っていうのがあるので。
akko すごくいっぱい実験をして、発見したこともいっぱいあったし。英詞で、全部英語で歌うっていうのも、yokoちゃんは今までやったことなかったんだよね?
yoko なかったですね。カヴァーとかはあるけど……英語にそこまで自信がないのと、基本は日本でライヴだからどうなのかな?っていうのがあったんですけど。いざやってみたら、すごくハマったなっていうのがあって。歌詞とかも、今は英語で書くのが楽しくて。もちろん、毎回調べたり、人に訊いたりとかするんですけど、「この感じもいいかもしれない」って。
――確かに、ブロンディのカヴァー“One Way Or Another”と、yokoさん作詞の“Funky Monkey Ladies”が、アルバムの中で自然に共存してる感じはありますね。
akko うんうん。
yoko “Funky Monkey Ladies”とか、本当に最後のほうにできて……「何だこの曲?」って(笑)。
akko なんか、来た感あったよね。「あ、ピギバンの方向性はこっちかもしれない」みたいなことをすごく感じた1曲で。
yoko ガールズバンドでこんな曲、なかなかやってないよなあっていう面白さもあるし。
akko カラッとしたロックンロールを歌える良さが、yokoちゃんにはあるなあと思って。女の人ってもっと、日本語だと特に――まあ、私がそうなんですけど、超ドロドロするじゃないですか(笑)。「こんなにカラッとロックンロールを歌える女子って、あんまりいないんじゃないかな」と思って。そこがすごい発見だったというか、ピギバンの強味、良さなのかもしれないと思って……最初はね、「いかにyokoをドロドロさせるか」みたいなことばっかり考えてたんだけど――。
yoko それ、「何かないの?」とかあったよ(笑)。「いやあ、すみません、私ドロドロはないかもしれないです」って――これ言っちゃうと私、悩みなし、バカみたいな感じに思われるかもしれないですけど(笑)。普段の生活の中で「ああムカつく!」とかはもちろんあるんですけど、自分が何かを歌う、発信するっていう時に、ハッピーが好きで。普段聴いてる曲とか、ライヴを観に行ってるアーティストさんとかは、ドロドロしてる人に憧れてる部分はあるんですけど、自分がステージに立って歌ってる時には、それが全然結びつかないような気がして。「じゃあ、ハッピーでもいいのかな」って、今は割り切ってますね。前は「なんで私はドロドロが足りないんだ?」みたいなこともあったんですけど。
豚の貯金箱をグッズで作りたいです(笑)。でも掛け合ったら、作るとしたらものすごい数で作らないといけないって。ここはちょっと、世界を目標にしたいと思います!(笑)(yoko)
――akkoさんから見たら、yokoさんのそういう部分に惹かれてるところも大きいんでしょうね。
akko そうですね。“タイムスリラー”とかもyokoちゃんが歌詞を書いてるんですけど、「ああ、これは絶対私には書けない」と思って。すごく好きなんですよ、その歌詞が。yokoちゃんならではの感じがあって。それを見た時に、「ああ、ドロドロさせなくていいんだ」って思って(笑)。
yoko kemeちゃんもドロドロ型なので。右と左がドロドロなんです(笑)。
akko ドロドロが支えてるバンドなんです(笑)。
――(笑)。このアルバムを形にできたことで、次は音楽的にどこにでも行けるなあっていう感じもしますね。
akko 作らないとわからなかったよね。やらないとわからないことがいっぱいあったし。これがどういうふうに届いていくのかが、すごく楽しみですね。これでやっとスタートっていう。
yoko そう。やっとスタートラインに立った感じはありますね。
――そのスタートラインに立つまでの間に、みなさんが楽しい化学変化を起こし合ってきたんだなあっていうのは、みんなに伝わると思います。
yoko 良かった。
――最後に、今後の目標/夢/理想/野望、要は「これからやってみたいこと」は?
akko 私は「早くワンマンができるようになりたい」ですね。
yoko やりたいですねえ。
akko ワンマンがっつり観せられるように、バンドの体力を早くつけたいと思います。
yoko あと、個人的には――豚の貯金箱をグッズで作りたいです(笑)。
akko あはははは! 作りたいよねえ。
――バンドの名前にちなんで?
yoko そうなんです。でも、この間いろいろ掛け合って話した時に……単純に作るんじゃなくて、豚の貯金箱をグッズで作るとしたら、ものすごい数で作らないといけないと。
akko それをちゃんと売り切るぐらいのお客さんに来てもらえるようになりたい、っていうことですよね?
yoko そういうことです!(笑)。
――逆に、PIGGY BANKSの物販に豚の貯金箱が並ぶようになったら、「おお、ピギバンここまで来たぞ!」っていうバロメーターでもあるわけですね。
akko あはははは! 相当数多いけどね。物販レベルのロットじゃなかったでしょ?
yoko 2万5千とか言われました(笑)。
akko 全然無理だわ(笑)。世界クラスになっちゃう。日本では収まりきれない――。
yoko そうですね……ここはちょっと、世界を目標にしたいと思います!(笑)。

ミュージックビデオ
リリース情報

『タイムスリラー』
発売中
GARURU RECORDS
GRRC-70001
2,500円+税
1. CORONA
2. Wicked Go
3. タイムスリラー
4. One Way Or Another
5. らんらんらん
6. ゾンビーボーイ
7. Funky Monkey Ladies
8. キラワレモノ
9. Rock'n'Roll Hearts
10. Oct.
ライヴ情報
「時間泥棒ツアー」
2016年4月15日(金)宮城・仙台LIVE HOUSE enn.3rd
2016年4月16日(土)茨城・水戸club SONIC
2016年4月22日(金)大分・CLUB SPOT
2016年4月23日(土)福岡・the voodoo lounge
2016年4月24日(日)鹿児島・SR Hall
2016年5月6日(金)鳥取・米子 AZTiC laughs
2016年5月7日(土)岡山・PEPPER LAND
2016年5月8日(日)大阪・アメリカ村CLAPPER
2016年5月14日(土)愛知・名古屋ell.SIZE
2016年5月15日(日)京都・磔磔
2016年5月29日(日)北海道・KLUB COUNTER ACTION
2016年6月4日(土)東京・渋谷Milkyway
「『タイムスリラー』発売記念 ミニライヴ&サイン会」
2016年4月29日(金・祝)タワーレコード新宿店7Fイベントスペース
2016年4月29日(金・祝)タワーレコード横浜ビブレ店イベントスペース
提供:ガルル・レコード
企画・制作:RO69編集部