【インタビュー】新体制のthe paddlesが届ける音楽は、より生々しくも等身大なものへ──EP『結婚とかできないなら』が示す、バンドの今をメンバーが語り尽くす

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“恋愛ヒステリック構文”は昔から恋愛の悩み方って変わってないんじゃないかと思って書いた歌詞(柄須賀)

──“恋愛ヒステリック構文”の後半にはエフェクトがかかりまくったラップパートがありますけど、これはデモの段階からあったんですか?

柄須賀 そうですね。デモの段階で思いついたことを全部そのまんま入れたっていう感じです。僕長文を送っちゃう癖があって。それを取り消した時に「これ歌詞にしたろう」って思って。日本人って平安時代の和歌から、見えない相手に対しての恨み節をつらつら文字にしたためてきたと思うんですよね。恨み節を歌う演歌も多いですけど。それを現代的にアップデートするとこういうふうになるのではっていう曲ですね。今はマッチングアプリ全盛期で、本当はどういう顔してるかわからない相手に対して文をしたためる行為と、平安時代のよく顔がわからない相手に対して恋文をしたためて送る行為が一緒だと思ったんですよね。《病んでること“したとも”伝いで伝えるのはもうやめて?》っていう歌詞は、Instagramの緑になってる親しい友達=したともへのストーリーズの投稿のことで、見るか見ないかわかんないけど載せちゃうっていう。昔から恋愛の悩み方って変わってないんじゃないかと思って書いた歌詞ですね。このラップパートはレコーディングの日に出てきちゃって。なんか言ったよね?

渡邊 「やってみていい?」って。それでやってみたらハマって。

松嶋 僕はこの曲のレコーディングの時まだ会社を辞めてない時期で。仕事終わってできあがった歌詞見たら「なんか入ってる!」って。

渡邊 「“ヒス構文”めっちゃおもろいな」っていうLINEが来ました(笑)。

柄須賀 みんなも「ワロタ」みたいな感じで聴いてくれたらいいですね(笑)。


──渡邊さんは出身の千葉から柄須賀さんと松嶋さんが住む大阪に移住し、松嶋さんも2025年の8月に会社を辞められました。それによってバンドとしてはどんな変化がありますか?

柄須賀 とにかく遠征が長くなりました(笑)。今日も4泊5日の旅の途中で、12月の頭は10日間出ずっぱりでしたね。

松嶋 メンバーと一緒にいる時間がめちゃくちゃ増えましたね。

柄須賀 めっちゃ増えたよな。

渡邊 元々、僕とは皇司はよく飲みに行ってたし、居候期間もあって。この間初めて航大さんとサシ飲みに行って楽しかったですね。

柄須賀 僕と航大は11年一緒におるんですけど、ふたりで飲みに行ったことは未だにないんです。でも11年一緒におるから波長は合うんで。この前インスタに2ショットを上げたら周りのバンドマンが「え? 皇司と航大?」ってざわついてました(笑)。

松嶋 最近はずっと飲んでますね(笑)。

柄須賀 その雰囲気がライブにも出てるんじゃないかなって思います。

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僕が会社を辞めて剣人が入ってっていう大きな変化を経てどういうツアーになるかワクワクしてます(松嶋)

──確かに、ライブを観て前よりいい意味で肩の力が抜けてきてると思いました。

柄須賀 ほんまそうやと思います。それぞれのバンドのスタイルがあってどれが正解とかないと思うんですが、the paddlesはメンバーの関係性をそのまま曲やライブに持ち込んでありのままを見せるのがいちばんいいと思ってます。お客さんにもそれが伝播する感じがあるよね。

渡邊 あるな。

柄須賀 今のフロアの雰囲気はすごくかっこいいし、みんな楽しそうなんですよね。感情の振れ幅が大きくて、みんなさっきまでは笑ってたのに急に泣いたり、最後は泣きながら笑ってたり。僕もそれを見て感情がすごく豊かになれるし、デトックスしながらライブをやってる感じがする。ステージを下りて3人の間でもその雰囲気のままでいられるのですごくいいんですよね。

──1月31日からツアーが始まります。前半は対バンで後半の東名阪がワンマンという形になりますね。

柄須賀 まだ1年も経ってないですけど、剣人が入った時のツアーはほんましんどかったんです。「おまえらついて来れるのかよ!」っていう気持ちが溢れすぎて、ツアーの真ん中らへんでメンバーのグループLINEから僕が勝手に退出したりして。今は戻ってますよ(笑)。でも、そういう時期があったからこその今の雰囲気だと思っていますし、ニコニコしてやりたいですね。

松嶋 僕が会社を辞めて剣人が入ってっていう大きな変化を経てどういうツアーになるかワクワクしてますね。今回のEPの曲をライブでやってどういう感覚が得られるのかも楽しみです。

渡邊 正式に加入して環境が整ったうえでのツアーですし、まだライブでやってない新曲もあるので、しっかり育てながら回れたらいいなって思います。

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