京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - 10-FEET(pic by みやざきまゆみ)10-FEET(pic by みやざきまゆみ)
「2014年、『京都大作戦』、最終日やで! 終わってしまうで! 人の一生も、ライヴの時間も、限られた時間や。いつかは終わる! 永遠なんてひとつもない! 限られた時間で楽しむコツを、目ん玉ひんむいて、心の毛穴をどう開けるのか、お前ら、見せてくれ!」。喉も裂けんばかりの勢いで叫び上げる10-FEET・TAKUMAの声に応えて、雨の中でずぶ濡れのオーディエンスから力強い大歓声が沸き上がる! 今年で7回目の開催を数える、10-FEET主催のロック・フェス「京都大作戦2014」の2日目。曇り空ながらも陽光差し込む蒸し暑いフェス日和――だったのは開演直後のほんのわずかの間で、昼過ぎから降り始めた雨が「土砂降り」と「普通の雨」の間を行ったり来たりしながら夜まで止むこと降り続く、というあいにくのコンディション。特にメイン・ステージ「源氏ノ舞台」は最終的にはあたり一面水たまりという状態にまで陥ったが、そんな悪条件をも最高の舞台装置に変えてしまう熱演と、泥だらけになりながらもそのライヴを全身で楽しみきろうとする観客ひとりひとりが、高次元の歓喜の風景を描き出す、奇跡的な一日となった。

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - MONGOL800(pic by みやざきまゆみ)MONGOL800(pic by みやざきまゆみ)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - MONGOL800(pic by HayachiN)MONGOL800(pic by HayachiN)
メイン・ステージ「源氏ノ舞台」、「一発目、京都、あーそびーましょー!」という上江洌清作(B・Vo)のコールとともに始まったのは、2008年の第1回以来6年ぶりの出演となる(&台風で開催中止となった2007年「幻の第1回」にも出演予定だった)MONGOL800のステージ! いきなり飛び出した名曲“あなたに”披露に一気に沸点を超え、“PARTY”や“Oh Pretty Woman”などタフで快活な3ピース・パンク・ナンバーの数々に刻一刻と高まるオーディエンスの熱気に「……沖縄より暑いじゃねえか! ありがとう!」と思わずキヨサクの顔もほころぶ。
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - FIRE BALL with HOME GROWN(pic by HayachiN)FIRE BALL with HOME GROWN(pic by HayachiN)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - FIRE BALL with HOME GROWN(pic by HayachiN)FIRE BALL with HOME GROWN(pic by HayachiN)
続いてはレゲエ・マスター:FIRE BALLが、2010年・2012年と同じく盟友バンド=HOME GROWNとともに登場! “LIGHT UP THE FIRE~FB:着火のテーマ~”“FIRE BALLのテーマ”などハードなビートでフィールドをがんがん煽りつつ、曇天を指して「フェスではこれを『いい天気』と呼びます! 『京都大作戦』の爆音とともに、夏がやってくるんですよ!」というCHOZEN LEEの言葉からさらに“SUMMER TIME”などで「源氏ノ舞台」を緩急自在のダンス天国へと導く。「3.11以降、本当に考えたよ。自分の家族とのつながりとか絆とか。One Link、いいことも悪いこともつながってる。でも、そのつながりに気づけたら、俺らはきっといい未来が作れると思う!」というSUPER CRISSのメッセージとともに放った“ONE LINK”に、観客がフィールド一面に人差し指を掲げて応えていた。

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - 東京スカパラダイスオーケストラ(pic by HayachiN)東京スカパラダイスオーケストラ(pic by HayachiN)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - 東京スカパラダイスオーケストラ(pic by みやざきまゆみ)東京スカパラダイスオーケストラ(pic by みやざきまゆみ)
ついに降り出した雨もものともせず、東京スカパラダイスオーケストラが冒頭から“Mission Impossible Theme”~“ルパン三世'78”へ流れ込んで熱いクラップを巻き起こす! 「スカパラだけでも9人で多いのに、バンドを呼んでコラボ企画をやってます!」という谷中敦(Baritone sax)の言葉に続いて、スーツ姿の10-FEETが登場。「前にスカパラに出てもらった時、出演1分前ぐらいに谷中さんに言いました。『僕、そのスーツ着てみたいです』。憧れのそのスーツに袖を通す時が来ました! でも、思ってたのとなんか違う!(笑)」とTAKUMAが会場を沸かせつつ、12人編成の10-FEET“hammer ska”&コラボ曲“閃光”でリミッター外れた熱狂空間へ! 
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - Ken Yokoyama(pic by HayachiN)Ken Yokoyama(pic by HayachiN)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - Ken Yokoyama(pic by HayachiN)Ken Yokoyama(pic by HayachiN)
そして、昨年に続いて登場のKen Yokoyama! 「パンク・ロックをやろうと思ってさ!」とのっけから“Ricky Punks”からⅡ、Ⅲと3連打、さらに“Punk Rock Dream”のパワフル&メロディックな音像で熱いシンガロングを生み出していく。「去年も思ったけど、この光景は最高だな!」と主催者・10-FEETを讃えつつ、「昔、10-FEETが(ピザ・オブ・デスに)デモテープを送ってきたなんていう話もちょこっと聞いたりするんだけど、たぶん顔が悪かったんだと思う!」ときれいに落としてみせる。何度も日の丸の旗をマントのように背負い、マイクをオーディエンスのもとへ投げてシンガロングを誘い、「震災まで日の丸なんて気にもかけなかったけどさ、震災後『やっぱり日本が好きだ』と思ってさ。政権がどうとかじゃなくて、自分の生まれた国が好きなんだ」と語りかけながら“This Is Your Land”を絶唱するKen。「ニッポン代表、10-FEETのカヴァー!」という言葉とともに鳴り響いたのは、10-FEETも『Re: 6-feat』でカヴァーした“Stay Gold”! そのまま最後まで圧巻の狂騒感が続いたのは言うまでもない。一方、サブ・ステージ「牛若ノ舞台」は、2日目もFOUR GET ME A NOTS/フーイナム/MOROHA/SA/Northern19/SUPER BEAVER/HOTSQUALLと世代もサウンドも多彩なラインナップが集結。「土砂降りの雨もいいよね! 構わないよね! 思い切りやっちゃおうぜ!」という笠原健太郎(G・Vo)のシャウトから“SUMMER”の激速ビートに突入していったNorthern19、「この雨の向こうには青空があるんだよ!」とばかりに“With the sea breeze”でずぶ濡れの会場に超高気圧的な音の開放感を描き出したHOTSQUALLなど、ここがパンクとロックの爆心地!的な意気込みが各アクトから滲んでいたのも嬉しかった。

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - ASIAN KUNG-FU GENERATION(pic by HayachiN)ASIAN KUNG-FU GENERATION(pic by HayachiN)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - ASIAN KUNG-FU GENERATION(pic by HayachiN)ASIAN KUNG-FU GENERATION(pic by HayachiN)
「源氏ノ舞台」2日目後半には、自身主催のフェス「NANO-MUGEN FES.2014」を翌週に控えたASIAN KUNG-FU GENERATIONが初登場! “フラッシュバック”のエッジ感あふれるサウンドに、満場のフィールドがシンガロングに沸き返り、さらに“リライト”“ループ&ループ”で爆発的にその熱気を増していく。「メガネは雨にものすごく弱いんです(笑)。音楽の神様はだいぶ俺たちに試練を与えてるみたいだけど……すごい楽しいです。ありがとうございます!」とゴッチこと後藤正文が雨に濡れた顔で笑顔を見せる。「10-FEETのTAKUMAさんに、今年だけじゃなくて何度も電話をもらってて、でもなかなか都合が合わなくて参加できなかったんですけど。今年はこうやって参加できて、本当に嬉しいです!」。新曲“スタンダード”の王道感あふれるロック・ビート! ゴッチがメガネを飛ばして熱演した“ソラニン”“君という花”に沸き上がる大合唱! 
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - ROTTENGRAFFTY(pic by みやざきまゆみ)ROTTENGRAFFTY(pic by みやざきまゆみ)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - ROTTENGRAFFTY(pic by みやざきまゆみ)ROTTENGRAFFTY(pic by みやざきまゆみ)
さらに、京都の盟友・ROTTENGRAFFTY! コラボ・アルバム『6-feat 2』でコラボした10-FEET“その向こうへ”をTAKUMAを迎えて爆演、さらに“THIS WORLD”でNOBUYA&N∀OKIのWヴォーカルのみならずKAZUOMIもギターを置いてステージを降り、モッシュピットを煽り倒す! “響く都”のヘヴィ・ロック祭囃子、「この雨を吹き飛ばすくらいの、お前達のダンスを見せてくれ!」のNOBUYAのコールから雪崩れ込んだ“D.A.N.C.E.”のメタルコア・ディスコ感など惜しみなく披露した後、「6月にシングル出しました。やらないつもりやってんけど、お前らの顔見てたらやりたくなったわ!」と“世界の終わり”ドロップ! ラウドなサウンドと切迫感に満ちたメロディが、雨を切り裂くようにどこまでも広がっていった。

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - Dragon Ash(pic by みやざきまゆみ)Dragon Ash(pic by みやざきまゆみ)
京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - Dragon Ash(pic by HayachiN)Dragon Ash(pic by HayachiN)
2日目トリ前には、「幻の第1回」含めこれまで「京都大作戦」フル出場のDragon Ashが登場! 1曲目はなんと10-FEET“under the umber shine”! ATSUSHI&DRI-Vのダンサーチームに加えて、ここぞとばかりに10-FEETの3人がダンサーに加わって、土砂降りの雨の中のオーディエンスを熱狂の彼方へと連れ出していく。さらに“The Show Must Go On”“Run to the Sun”と最新アルバム『THE FACES』のアグレッシヴなモードで突っ走る! 「Dragon Ashは(『京都大作戦』に)全部出てんだけど、その間にディレクター死んだり、メンバー死んだり、いろいろあって。それでも10-FEETは毎回呼んでくれてた。毎年いろんなドラマを見てんだけど、『京都大作戦』が始まって以来、いちばんいいライヴだと思ったのが、さっきのROTTENGRAFFTYのライヴでした!」と、毎回沸点を更新し続ける「京都大作戦」への闘志を燃やしていたKjの姿が印象的だった。「みんなも誇りを持って、胸張って『好きだ』って言えるように、ロック・バンドもっと頑張るからさ。これからも応援してください!」と深々と一礼した後、「ミクスチャー・ロックは好きですか!」の絶叫とともに“Fantasista”へ! ラストの“Lily”がひときわ力強く、晴れやかに響き渡った。そして――。

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - 10-FEET(pic by HayachiN)10-FEET(pic by HayachiN)
18:40、2日間の大トリ=10-FEETが登場! “super stomper”で文字通り泥沼と化した「源氏ノ舞台」に1mmもめげることなく踊り回りジャンプするオーディエンスを「雨の日の『京都大作戦』は、晴れの日よりすごいんでしょ? 見せてくれよ!」のTAKUMAの絶叫がさらに狂騒の極致へと煽る! “JUST A FALSE! JUST A HOLE!”で割れんばかりのコール&レスポンスを巻き起こし、「心の毛穴を開くのが上手なやつを紹介します!」とFIRE BALLの4人を呼び込んで“STONE COLD BREAK”放射! 「知ってるぞ! お前ら4WDだろ? 雨の日の楽しみ方、見してくれ!」(TAKUMA)とキッズを泥まみれのサークルへと誘う。さらに、ドクター長谷川のクラリネットをフィーチャーした“RIVER”でステージに呼び込まれたDragon Ash・Kj、曲の後半でバンドの演奏に“Stay Gold”の歌詞を重ねつつ、「日本のフェスに来ていちばん誇れる景色、『京都大作戦』のみんな一緒に作ってくれるか?」とケータイ・キャンドルを呼びかけ、雨の宇治の風景を美しく彩り、♪さあみんなここで 宇治の庭で〜 と“Garden”の歌詞をアレンジしてみせる。そこから再び“RIVER”の歌詞に戻ると、割れんばかりのシンガロングが広大なフィールドを満たしていった。

「この間、道歩いてたら、俺と同い年ぐらいの女の人が2人、集団的自衛権について話してて。『将来、私らに子供ができて、その子供らが戦争に行くことになったら、そら嫌やなあ』『めっちゃ嫌やなあ』って。俺はそれやったらあかんと思う。自分が大好きな人と今日で最後、もう一生会えんようになったら? 外人の友達を殺さなあかんようになったら? 俺らで考えなあかんのです。『俺らの子供が』とか言うてるからわからんようになる。叫ぶ勇気を!」と、満場のオーディエンスに切実な声で語りかけていくTAKUMA。「日本はいろいろ失って、ほんで反省して、戦争せんいい国ができてん。失わなわからへんけど、日本がもう一回やったらあかんねん!」……そんな想いとともに歌い上げたのは“シガードッグ”。《雨の中 霧の中で あなたといつかまた》を♪雨の中 泥の中で またここで 来年も〜とここだけの歌詞で歌い上げた後、ROTTENGRAFFTYのNOBUYA&N∀OKIを迎えての“その向こうへ”から、“goes on”での一面泥んこ大ジャンプで本編終了!

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - 10-FEET(pic by HayachiN)10-FEET(pic by HayachiN)
再びステージに登場した3人がアンコールの最初に披露したのは“2%”だった。《例えば明日が あなたの最後の「時間」なら/今日の あなたは 誰よりも優しい表情で》――“その向こうへ”“RIVER”とともに、今年の「京都大作戦」で2日間とも演奏していたこの曲。「今この瞬間を懸命に生きること」によりシビアにフォーカスを合わせた「今」のモードが、その言葉を真摯に歌い上げるTAKUMAの歌から、そしてTAKUMA/NAOKI/KOUICHIのタイトなアンサンブルがリアルに物語っていた。「日本代表、Hi-STANDARDのカヴァーやります!」というコールとともに、さっきのKen Yokoyamaへの返歌(?)として“Stay Gold”投下! 「昨日も言ったけど、『京都大作戦』今年で7回目……俺は慣れたくない! 初年度の時の俺に負けたくない!」とTAKUMA。「毎ライヴ毎ライヴ、生まれて初めてやったライヴに負けたくない! 毎回毎回、これが人生で最後のライヴやと思わな、お前らと会える最後やと思わな、本当のライヴはできん!」……キャリアを重ねてなお、いやキャリアを重ねればこそさらに燃え盛る衝動そのままの闘争宣言が、宇治の大地に熱く響く。そして、正真正銘のラスト・ナンバー“CHERRY BLOSSOM”が2万人の頭上に舞い踊るタオルとともに炸裂! それこそ10-FEETが1stアルバム『springman』の頃から音楽にこめて歌ってきた「『今この瞬間に笑顔であること』の大切さと困難さ」への想いが、降り続く雨をも貫いて、京都の夜空に広がっていく。最高のグランド・フィナーレだった。「来年もまた会おうぜ!」のTAKUMAのコールが、熱演の余韻とともに胸を震わせる。最高のロック・アクトだった。

京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~(2日目)@京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ - pic by みやざきまゆみpic by みやざきまゆみ
以上、1日目に続き京都からお伝えしました。2日間にわたる「京都大作戦2014~束になってかかってきな祭!~」の総括記事が7月30日発売の『ROCKIN'ON JAPAN』に掲載されますので、そちらもお楽しみに。(高橋智樹)
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