暗転とともにお馴染みのSEが鳴り響き、割れんばかりのオイ・コールに迎えられて登場したJ。「飛ばしていくぜー!」という第一声から勢いよく“break”をスタートさせると、あの業火のようにメラメラと燃え盛るバンドサウンドを冒頭から響かせて、会場のテンションを一気に沸点まで引き上げていく。そして2曲目にして早くも必殺曲“PYROMANIA”ドロップ! イントロからBLITZの床が抜けてしまうんじゃないかと思うぐらいの大激震が沸き起こり、中盤のブリッジではオーディエンスが一斉にライターを着火させる中でシンガロングを響かせ――と、Jのライヴではお馴染みともいえる景色が、バンドとオーディエンスの見事な結束力によって生み出されていく。勿論、サビに突入すれば途端にモッシュとダイブで埋め尽くされるフロアの狂騒感も、不動。「またこうして会えた」という喜びを、いつもと変わらぬ景色を作り上げることで爆発させていくバンドとオーディエンスの姿には、何度見ても胸を熱くさせられるものがある。
その後も、勇猛果敢なまでに高みへと突き進む爆演に一切のブレはなし。燃え上がるような愛を歌った“Love to Kill”、重たいリズムでフロア一丸の大ジャンプを招いた“Vida Rosa”、心の痛みをエモーショナルに綴ったバラード“Mirage #9”――。中盤にはこの5日間ずっとプレイしてきたというアップテンポな新曲も披露して、ソロデビューから17年が過ぎた今でも依然として衰えることのないエネルギッシュな闘争心を見せつけていく。中でも圧巻だったのが、「もっと高みにのぼってグルーヴしようぜ!」とスタートした“Super High”。サポートメンバーの溝口和紀と藤田タカシの鋼鉄ツインギターでぶっとい火柱を打ち立てて、Jとドラムのスコットの重低音ビートでグイグイ高みへと持ち上げていくヘヴィ級のサウンドは、開演から休みなく飛び跳ね続けてそろそろ疲れてきたであろうオーディエンスをさらに高くジャンプさせてしまうほどの、圧倒的な牽引力を持っていた。
アンコールでは、まずはJひとりがオンステージ。1日目からの全出演バンドの名前を述べ、感謝の言葉を伝えていく。そして、2002年に本当に軽い気持ちで5DAYSを始めたこと。最初は恒例イベントにするつもりはなくて、自分自身で何かを確かめたいときに自然と5DAYSを行っていたことを丁寧に語っていく。今回Jが確かめたかったことは、「何も変わらない情熱」と「これからも変わらないであろう想い」。年を重ねると分かったフリしてライヴに行かなくなったり音楽を聴かなくなったりしてしまうこともあるけれど、「まだこんなにも熱くなれる瞬間があるんだ」ということを、この5DAYSを通して身をもって伝えたかったし、自分自身も改めて確かめたかったと伝えていく。そして「結局はこの5DAYSで俺が一番エネルギーをもらっちゃった気がします」と締め括り、これからもまっすぐ突き進んでいく意思を表明。勿論、フロアから送られるのは熱い歓声と拍手である。そして3人のサポートメンバーを呼び込んで、“Feel Your Blaze”“Evoke the world”投下! お馴染み「次に会うときまで何があってもクタばんなよ!」というオーディエンスとの約束を交わしてJがステージを去った後も鳴りやまないコールに応えてダブル・アンコールに登場すると、デビュー曲“BURN OUT”を最後にブチかまして2時間強のステージは大団円を迎えた。
■セットリスト
01.break
02.PYROMANIA
03.Resist bullet
04.RECKLESS
05.Love to Kill
06.Vida Rosa
07.Mirage #9
08.新曲
09.Super High
10.Sixteen
11.Drivin' Now
12.go crazy
13.CHAMPAGNE GOLD SUPER MARKET
(encore)
14.Feel Your Blaze
15.Evoke the world
(encore2)
16.BURN OUT