「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - SUPER BEAVER/all pics by 鈴木公平SUPER BEAVER/all pics by 鈴木公平
昨年11月に豊洲PITで大々的に繰り広げられた「JAPAN’S NEXT TURBO」以来、通算12回目となる「JAPAN’S NEXT」は、装いも新たにLIQUIDROOM ebisuで開催。ROCKIN’ ON JAPAN副編集長・小川智宏が、新しい世代のリスナーと共に新しい世代のシーンを作る、という企画の趣旨を説明して今回の出演アーティスト5組を紹介すると、いよいよパフォーマンスの幕開けだ。

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - め組め組
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●め組

トップバッターは、前回「~TURBO」ではオープニングアクトを務めため組だ。両A面シングルとしてリリースされた“マイ・パルプフィクション”は、華やかで厚みのあるサウンド、とりわけ鮮やかに交錯する富山京樹(G)と出嶋早紀(Key)のフレーズが素晴らしい。菅原達也(Vo・G)のポップフリークぶりが表面化したトロピカルロックシンフォニー“脳内コンクール”は、発想の突き抜けた凄い曲である。4/30の自主企画「め組の豊作祈願~マイ・シンギン・シン・ザ・レイン~」について告知し “500マイルメートル”や悩ましいロック歌謡の新曲“悪魔の証明”も詰め込んで、冴えない日常を色づかせるようなステージを繰り広げた。

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - ヤバイTシャツ屋さんヤバイTシャツ屋さん
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●ヤバイTシャツ屋さん

話題沸騰の大阪発学生3ピース。演奏を始めるにあたって、わざわざフリップまで用意して、自分たちの生活圏である大学周辺がいかに田舎かを説明して笑いを誘うと、それを前提にした“喜志駅周辺なんもない”は、ひしゃげたギターリフの中からこやま(G・Vo)としばたありぼぼ(B・Vo)のスイッチングヴォーカルがキャッチーに抜け出てくる。ボケ倒しMCにあいうえお作文と、潔いくらい笑いに振り切れたステージだ。「まさかこんな素敵なステージに立てるなんて」と掻き鳴らされる泣きのコードに「そんな曲ないやん!」ともりもりもと(Dr・Cho)がツッコミを入れ、最速チューン“ネコ飼いたい”へと飛び込んでゆく。でも、ロックってこれでいいのかも、と思わせてしまうほど、率直で楽しいバンドだ。

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - Rhythmic Toy WorldRhythmic Toy World
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●Rhythmic Toy World

約1年前のジャパネク「vol.7」にも出演した、豪快かつエモーショナルなサウンドを繰り出す4人組。三つ編みにキャップを被った内田直孝(Vo・G)が芯の強い美声で歌い出し、挨拶を投げかけながら渾身のエール“フレフレ”を切り出す。激しく波打つフロアが、サウンドの熱量を証明するようだ。内田は、2012年夏のアマチュアアーティストコンテスト「RO69JACK」入賞をはじめ、フェス出演なども通して「3年間が俺たちを育ててくれたというか」という感慨を語り「今日はRO69(JACK)を代表してきました!」と堂々言い放つ。メロディアスで重厚な手応えの最新シングル曲“輝きだす”が胸を焦がし、オーディエンスのレスポンスの良さに高笑いしながら “いろはにほへと”の爆走でフィニッシュだ。

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - BRADIOBRADIO
「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - BRADIOBRADIO
●BRADIO

4人が色違いのスーツで決めた、粋なファンキー集団。アフロヘアの真行寺貴秋(Vo)がソウルフルなファルセットを放ち、 “Golden Liar”では一瞬のブレイクもオシャレに決めて心憎い。目下の最新シングル曲“Super Wonderful”では、バカテクフレーズが次々に飛び出していた。大山聡一(G)が「俺たちは、生理的にアフロがダメだって奴以外は大丈夫だから」と笑いを誘いつつ、思いのこもった言葉を伝える。熱いコールを要求して「超NEXTだなお前ら!」と高揚感に拍車がかかり、“スパイシーマドンナ”でフロア一面にダンスを伝播させると、真行寺は「その素敵なビッグスマイルをまた俺たちに見せに来てくれよエブリバディ!」と長いお辞儀をし、ナイスな笑顔で去っていった。

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - SUPER BEAVERSUPER BEAVER
「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM - SUPER BEAVERSUPER BEAVER
●SUPER BEAVER

そして今回トリを飾るのは、ジャパネク「vol.6」以来の出演となるSUPER BEAVERだ。渋谷龍太(Vo)が「体力残すなよ!気持ちを残すなよ!」とのっけから昂った煽り文句を飛ばし、先頃リリースされたばかりのニューシングル曲“うるさい”(現在は3ヶ月連続シングルリリースの猛攻中)でダイレクトなコミュニケーションを仕掛けてくる。恵比寿に集った仲間たちに捧げるように繰り出される“東京流星群”で、フロアからは自然に高らかな歌声が上がっていた。

柳沢亮太(G)と共に、次世代と呼ぶには長い活動キャリアを笑い飛ばしつつ、渋谷は「NEXTって精神性だって思ってる。あいつらこれからだって言われ続けたいと思ってる。ずーっと上り坂」と告げる。ハミ出るほどの言葉と情熱に満ちた“証明”で本編を駆け抜けると、アンコールでは言葉で伝えることの大切さを語り、ナチュラルにヴィブラートの効いた“ありがとう”が眩い爆音のフィナーレを飾った。音楽性の異なる5組を目一杯楽しみ尽くすオーディエンスの姿もあり、この上ない充実感が立ち込めたリキッドルームの一夜であった。(小池宏和)

「JAPAN'S NEXT vol.12」@LIQUIDROOM
●セットリスト

め組

01. マイ・パルプフィクション
02. クラシックダンサー
03. 脳内コンクール
04. 余所見
05. 500マイルメートル
06. 悪魔の証明

ヤバイTシャツ屋さん

01. 喜志駅周辺なんもない
02. メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
03. DQNの家のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ
04. ウェイウェイ大学生
05. ネコ飼いたい
06. あつまれ!パーティーピーポー

Rhythmic Toy World

01. フレフレ
02. 波紋シンドローム
03. 輝きだす
04. とおりゃんせ
05. いろはにほへと

BRADIO

01. Flyers
02. Golden Liar
03. Super Wonderful
04. FUNKASISTA
05. スパイシーマドンナ

SUPER BEAVER

01. うるさい
02. 東京流星群
03. らしさ
04. ことば
05. 証明
(encore)
06. ありがとう

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