すでに公式サイトで予告されていた通り、「FastMAMA(ファストママ)」「LoudMAMA(ラウドママ)」「PartyMAMA(パーティーママ)」「RomanticMAMA(ロマンティックママ)」「SingalongMAMA(シンガロングママ)」の5タイプの「母」が登場、というコンセプトのもとに、それぞれのテーマに沿った楽曲が披露されたこの日のアクト。開演早々、母の日にちなんでカーネーションが飾られたステージの背後のビジョンに「LoudMAMA」のメタル風ロゴが浮かび上がり、“No Way Out”“Ghost Writer”とラウドナンバー連射に割れんばかりのシンガロングが湧き起こる! 続く“Paper-craft”で響き合う東出真緒(Violin)の壮麗な旋律とエモーショナルなアンサンブルが、オーディエンスを次々とクラウドサーフへと駆り立てていく――。
その後も“かくれんぼ”“A KITE”など濃密なセンチメントとロマンを凝縮した「RomanticMAMA」、さらに“HAPPY SUNDAY”“#DIV/0!”などを擁した「FastMAMA」へと続く中、「FastMAMA」コーナーの最後で「宇宙初披露の新曲持ってきました!」と演奏したのは新曲。リアド偉武(Dr)&安井英人(B)の疾走ビートと柿沼広也(G・Vo)のアグレッシブなギターワークの果てに晴れやかな高揚感が広がる痛快な楽曲に、フロアの温度がなおも高まっていく。「この曲のヴァージンはみなさんに捧げたので、大切にしてあげてください!」と呼びかける金井の表情も満足げだ。
「最高にBIGMAMAというバンドは幸せ者だと、ずっと思いながら歌ってました。『BIGMAMAのストロングポイントはどこですか』って難しいこと訊かれた時に、『いや、お客さんです』って本当に言っちゃうんだけどさ。心からそう思ってます」と金井が語りかける。「まだ、みんなの知らない、聴いたことのないすごい曲が、ここに入ってます(と自分の頭を指差しながら)。伝えたいことが、ここにまだ渋滞してます。この5人で成し遂げたいことや、見たい景色が、まだたくさん残ってます。どうかみなさん、心配は要りません。ずっと期待だけしていてください。我々、行くところまで行こうと思うんで」……BIGMAMAの「これから」への決意を語る言葉に、惜しみない拍手が広がる。
トータル30曲に及んだライブのラストは、バンド初期からの重要曲“CPX”とシンガロングとダンスとクラウドサーフが入り乱れる珠玉の大団円! デビュー10周年/現メンバー10周年アニバーサリーイヤーの祝砲をステージ&フロア一丸となってぶっ放すようなこの日のアクトは、BIGMAMAの「その先」への期待感を抑え難く沸き立たせてくれるものだった。(高橋智樹)
●セットリスト
LoudMAMA
1.No Way Out
2.Ghost Writer
3.Paper-craft
4.アリギリス
5.Swan Song
PartyMAMA
6.Zoo at 2 a.m.
7.Why You Refrigerate Me?
8.No.9
9.テレーゼのため息
10.母に贈る歌
RomanticMAMA
11.Royalize
12.かくれんぼ
13.君想う、故に我在り
14.A KITE
15.ダイヤモンドリング
FastMAMA
16.Overture
17.HAPPY SUNDAY
18.Lucy
19.#DIV/0!
20. ※新曲
SingalongMAMA
21.Mr. & Mrs. Balloon
22.神様も言う通りに
23.SPECIALS
24.Lovers in a Suitcase
25.I Don't Need a Time Machine
BestMAMA
26.荒狂曲"シンセカイ"
27.秘密
28.Sweet Dreems
29.Mutopia
30.CPX