1 LAY YOUR HANDS ON ME
2 NINE
3 DRESS LIKE AN ANGEL
4 BACK ON MY FEET
5 MORNING AFTER
6 KICK IT OUT
7 A HUNDRED SUNS
8 FOGBOUND
9 BLIND BIRD
10 STARS AND CLOUDS
11 STAY
12 FLARE
13 NARCOSIS
涙を拭いながら満場のフロアに呼びかける中野雅之(Programming・B)。さらに続けて「本当に、BOOM BOOM SATELLITESのことを大事にしてくれて、ありがとうございました」と嚙み締めるように伝える言葉に、割れんばかりの拍手と歓声が巻き起こっていく――。
脳腫瘍の闘病の末、昨年10月に川島道行(Vo・G)が惜しくも世を去ったBOOM BOOM SATELLITESの、デビュー20年/結成27年に及ぶ歴史の最後を飾るアクトとして、6月18日に新木場STUDIO COASTにて開催されたワンマンライブ「FRONT CHAPTER - THE FINAL SESSION - LAY YOUR HANDS ON ME SPECIAL LIVE」。
サポートを務める山本幹宗(G)&福田洋子(Dr)に加え、これまでBOOM BOOM SATELLITESのミュージックビデオを手がけた関和亮(“LAY YOUR HANDS ON ME”)/長添雅嗣(“KICK IT OUT”、“EASY ACTION”)/柿本ケンサク(“BROKEN MIRROR”、“NINE”、“STARS AND CLOUDS”)/山本太陽(“ONLY BLOOD”)といった映像クリエイター陣が集結。
「川島道行の不在」による特殊な編成のライブながら、その音楽世界において永遠に失われることのない「川島道行の存在」をまっすぐに指し示すような、圧巻のラストスタンドだった。
紗幕の向こう側には中野/山本/福田、そして舞台中央上手の定位置には川島のマイクとアンプ。そして、川島の歌声と、トランシーなスケール感に満ちたビートと音像、眩い光のグラフィックが渾然一体となって、いきなり雄大な高揚の風景を描き出し、一面のクラップを呼び起こしていく。
さらに、“NINE”ではちょうど川島のマイクのあたりの紗幕に逆光のシルエットが映し出され、驚きと感激の声がフロアに広がっていく。
“DRESS LIKE AN ANGEL”から“BACK ON MY FEET”へ流れ込んだところで舞台の紗幕が開き、オーディエンスがさらなる熱狂に包まれたところで、“MORNING AFTER”では舞台後方のビジョンに川島のライブ映像が映し出され、リアルタイムで演奏する3人と川島の姿を巧みにカットアップしながら「4人」のライブ空間を構築してみせる。
スタインバーガーのベースを構えた中野が繰り出したのはキラーナンバー“KICK IT OUT”! 全身震撼級のタフでタイトなビートとサウンドが観客の情熱を直撃、フロアが激しく揺れていく。
さらに、続く“STAY”では、燃え盛る太陽の如き光の塊が川島の立ち位置に映し出され、壮大なる轟音オーケストラを響かせながら、場内を真っ白に染め上げていく――。
「最後に、ひとこと言わせてください。言いたかったことがあります……BOOM BOOM SATELLITESでした! ありがとうございました!」
抑えていた感情がオーディエンスの間にあふれ出す。そして、ストイックに演奏に徹してきた他ならぬ中野自身も、惜しみなく注がれる拍手と歓声を受けて、こらえきれない涙を何度も拭っていた。
終演後ブログ