フジファブリック @ 中野サンプラザ
2008.05.16 00:00
2年ぶりのアルバム『TEENAGER』の全国ツアーも残すところあと3公演。フジファブリックにとって初のホールでのワンマン2DAYSとなった中野サンプラザ公演。TEENAGE FANCLUBの楽曲のSEが流れ、メンバーがゆっくりと登場。広いホール内にそれぞれが鳴らす楽器の音が徐々に広がっていく。やがてひとつの美しい旋律が奏でられ、静かだが強いエネルギーが滲み出ているようなムードでライブがスタートした。メンバーそれぞれは、最初から活き活きとした表情で、この大舞台を楽しんでいるようだった。傑作アルバム『TEENAGER』の、甘酸っぱかったり、切なかったり、変質的だったり、前を向いて走り出していたり――キラキラと輝く楽曲たちが、遊び心と高い演奏力でもってどんどん広がりを見せていた。ギター&ボーカル志村がMCで言っていたとおり、志村が昔バンド活動をしながらアルバイトをしていたコンビニが中野サンプラザの近所だったということもあり、彼が東京で一番やりたかった会場だという。いつものゆるいMCもあったが、この日の気合いは並々ならぬものがあったと思う。中盤のダークでディープな流れも、終盤の攻撃的でアッパーな曲をたたみかけていく流れも、2ヶ月に及ぶツアー、そして前アルバムからの2年間の月日を感じさせる、とても厚みがあって、フジファブリックにしか出せない不可思議な高揚感にあふれた素晴らしいものだった。強いオリジナリティのある楽曲を生み出し続けていくバンドだが、そののりしろの部分はまだまだあるように思えた。明日17日の中野サンプラザ公演の次は、5月31日、志村の地元・富士吉田の富士五湖文化センターでの追加公演を残すのみ。志村が音楽をやり始めた頃からの夢だったという会場を舞台に、どんなフィナーレを迎えるのだろうか。(小松香里)