SIX LOUNGE/マイナビBLITZ赤坂

SIX LOUNGE/マイナビBLITZ赤坂 - All photo by 夏目圭一郎All photo by 夏目圭一郎

●セットリスト
1.MARIA
2.STARSHIP
3.SHEENA
4.Whisky’Girl & Rock’n’ Roll
5.最終兵器 GIRL
6.Under The Cloud
7.俺のロックンロール
8.ZERO
9.ORANGE
10.LULU
11.ピアシング
12.青に捧ぐ
13.MIDNIGHT RADIO
14.ふたりでこのまま
15.トラッシュ
16.憂鬱なブルー
17.メリールー
18.僕を撃て
19.ラストシーン
(アンコール)
EN1.くだらない
EN2.SWEET LITTLE SISTER


1月31日にマイナビBLITZ赤坂にて、SIX LOUNGEのワンマンツアー「SIX LOUNGE ONEMAN TOUR “LOVE” 2018~2019」のセミファイナル公演が行われた。今回のツアーは、昨年10月にリリースしたミニアルバム『ヴィーナス』のリリースツアーという意味合いは勿論あるが、その役割以上に、さらに言えば本人たちが意図しているかは別として、「若きロックンローラーが起こす革命の前哨」と呼べる情念がガツンと伝わってきた。

SIX LOUNGE/マイナビBLITZ赤坂

暗闇に赤が差したステージにヤマグチユウモリ(G・Vo)、イワオリク(B・Cho)、ナガマツシンタロウ(Dr・Cho)が登場し、静けさの中で掻き鳴らされたヤマグチのギターを合図にして“MARIA”をプレイしライブがスタート。「始めるか! 大分から、SIX LOUNGEです! よろしくどうぞ!」と挨拶すると、“STARSHIP”で会場の温度を一気に上げにきた3人。そんなキレキレのスタートダッシュを切りながらも、MCではヤマグチが「体調はどうですか? 最高ですか? 我々もバッチリで来たつもりだったんですけど、今朝はちょっと……下痢気味でしたね……」と話し、お腹だけではなくしっかりと場の空気も緩めていた。そんな「抜くところは抜いて、キメるところはバッチリキメる」というバンドの性格は、その後の“最終兵器 GIRL”や“俺のロックンロール”などのハイテンションチューンで存分に発揮されていた。途中で「本当に、ペース配分を無視しておりますよ」との言葉もあったが、“ZERO”や“ORANGE”などの渋さとクールさを融合した楽曲から、「どっちが高く飛べるか勝負しようや!」との挑発の後の爆発的ロックチューン“LULU”、その熱を鎮火させるような美しいバラード“青に捧ぐ”、さらに後半は“MIDNIGHT RADIO”や“トラッシュ”をエンジンフルスロット状態で投下する――後先考えないがむしゃらさをベースとしながらも、そうした緩急のある「SIX LOUNGEらしい、ロックンロール精神漲るライブ」をじっくりと作り出していた。

SIX LOUNGE/マイナビBLITZ赤坂

その渦中、大きなステージにセッティングされた3人の機材やマイクスタンドの位置がぐっと真ん中に詰まっていることがふと気になった。あんなに広いステージなのだから、恐らくもっと横に広がることもできただろう(とはいえヤマグチもイワオもライブ中は大きく動き回るし客席にダイブもするから、その広さを有効に使ってはいるのだが)。なのに彼らがそれをしていなかったのは、これは私の勝手な想像だけれど、この場所は「いつものライブハウスだから」なのではないかと思った。“トラッシュ”演奏前にヤマグチは、マイクレスの生声で「後ろまで聞こえているか!? 俺は、俺のこの生声が後ろまで聞こえなければライブハウスじゃねぇなと思います! 後ろまで聞こえているなら、ここは紛れもなくライブハウス!」と精魂込めて叫んでいた。「あんまり未来のことを想像しないので、この景色も想像してなかったです」とも話していたくらいだから、恐らく彼らは「日本のロック界を変えてやりたい!」とか「もっとデカイところで鳴らしたい!」という喧嘩腰で先鋭的な感情を燃料にしてライブをしちゃいないだろう。だからと言って、目の前にいる人だけを感動させたいだけだとも思っていないはずだ。バンドが過度に未来を気負うことをせず、泥にまみれながらも「今」だけに比重を置いて着実に歩み進んでいく。その姿と生まれる音楽に聴者が共鳴してガツンと覇気を上げていくという状況は、オーディエンスとバンドのとても理想的な関係性だと思う。下痢だとか切れ痔だとかの話をするくらいにガキっぽくてやんちゃな「男の子」なのだが、ライブになると途端に「男」の色気や迸るほどのエナジーを出してくる。そんな極端な二面性を両立させていることは彼らが愛される所以のひとつなのだろうし、ライブをしていく毎にメキメキと成長しているのがしっかりと伝わってくるから観ていて楽しい。年を跨いで行われてきたツアーで蓄えてきたエネルギーと自信、果てしない伸びしろと強まっていく牽引力。彼らが持つそういった可能性を、この東京ワンマンというバンドの大一番のライブで改めて感じさせてくれた3人は、「充分燃えたな!? 後はこの高い天井突き抜けるだけ! 一緒に突き抜けようか!」とラストに“僕を撃て”、“ラストシーン”を豪快にぶっ放し、本編の幕を閉じた。

SIX LOUNGE/マイナビBLITZ赤坂

アンコールでは、同じくマイナビBLITZ赤坂で行われた「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2018」の話を踏まえつつ、「ふぅ……良かった。気持ち良かった」と湧き溢れた想いを口にした。そして“くだらない”と“SWEET LITTLE SISTER”を思い残すことなくめいっぱいプレイし、東京・赤坂という大都会での経験を更なる成長の一手としながら、ツアーファイナルとなる地元・大分へと向かっていった。(峯岸利恵)
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