K「はい、出席をとります! 佐藤!」
観客「はーい!」(一斉に)
K「斉藤!」
観客「はーい!」(さらに勢いよく一斉に)
K「……嘘つけ!」
……と会場の緊迫感をほぐしてみせたところで、「なんか、見たことあるやつがいるぞ!」と舞台袖を覗き込むK。そして「JESSE、出ておいで!」と声をかけると……かつて一緒に2マン・ライブも行ったRIZEのJESSEが袖から登場、鮮やかにフロアへダイブ! それを合図に“Train”“Lost the Voice”“Anxiety”とさらに畳み掛けると、オーディエンスのカオス度合いは危険なほどに高まっていく。「ダイブで顔とか蹴られても、許してやってください! あと、痴漢とかするなよ! 痴漢は家でやれ! 見つけたら往復ビンタ! 痴漢はアカン!」というKのダイレクトな言葉が実に心地好く響く。閃光のような目映いアンサンブルが1人1人の心を射抜いたスロウ・ナンバー“Same as you are”。渾身のスクリームで「世の中にあふれているものの中から、本当に必要なものを自分で選び取ることこそが大事」と訴えかける“The answer is not in the TV”……と速射砲のように繰り出される楽曲に全身を貫かれているうちに、開演から1時間半が過ぎ、あっという間に残すところ本編残り2曲。「楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもので、残すところあと32曲となりました! ……やれねえって!」と冗談めかしてみせるK。しかし、「次の曲は、海外に行ってて『日本に帰りたくない』って思った時に、故郷を思って作った曲です」という赤裸々なMCとともに空気は一変。パブロの奏でる旋律とKのメロディアスな熱唱が絡み合い、やがてクライマックスへ向けて昇り詰める……哀愁のヘヴィ・バラード“Home”の哀しみに共振するかのように、オーディエンスはステージの4人を凝視している。「最後に、どうしても伝えたいメッセージを……今はどうしょうもなく辛くても、必ず明日は来るから。希望の歌を聴いてください!」というKの言葉に導かれて、ラストの“Another day comes”へ。会場の空気が震えるほどの大合唱! 「……ここまで一体になれたのは、初めてかもしれねえな。どうもありがとう!」というストレートな感激の言葉を残して、本編が終了。ほどなく、アンコールで再び登場した4人。「いろんなやり方があると思うんだけど、俺らは俺らのやり方で……」というKのMCとともに鳴らしたアンコールの1曲目は、今日の幕開けを飾った“Here I’m singing”。4人の魂の現在地を改めて確認するように、あるいは今日の余韻をリキッドルームの全員でじっくり噛み締めるように、今日2度目の“Here I’m singing”の熱くタイトなサウンドが響き渡っていた。(高橋智樹)
