Mr.Children @ 東京ドーム - pic by 渡部伸pic by 渡部伸

Mr.Children @ 東京ドーム

1年前に出た最新アルバム『SUPERMARKET FANTASY』のリリース・ツアーで、福岡・札幌・名古屋・東京の5箇所11公演に及ぶドーム転戦のシメ、24・26・27日東京ドーム3デイズの2日目。なので、3日目=27日の公演が終わってからアップしました。ご了承ください。1曲目、ステージから長く伸びた花道に、桜井がひとりで現れ、“声”を歌い始めたところから、アンコール2回目のラスト=24曲目の“GIFT”の「♪ラララー」の大合唱が終わって、楽器を置いて、サポートメンバーの2人=キーボード小林武史とコーラス&アコースティック・ギターのナオト・インティライミを紹介して、2人が去ったあと、メンバーも紹介して、4人で花道へ出て、手を振ったりなんかしてあいさつしてステージを去るまで、2時間半弱、全24曲。本当に濃密な時間でした。セットリストは、こんな感じ。1.声
2.ラヴ コネクション
3.Dance Dance Dance
4.Worlds end
5.HANABI
6.ロードムービー
7.風と星とメビウスの輪
8.ALIVE
9.LOVEはじめました
10.Monster
11.ニシエヒガシエ
12.CANDY
13.Simple
14.Drawing
15.彩り
16.fanfare
17.箒星
18.名もなき詩
19.エソラ
20.声
21.終わりなき旅アンコール
22.365日
23.and I love you
24.GIFTまず、演出が、もうおそろしいことになっていた。ステージセット自体は、たとえばお城をかたどっていたり、たとえばコロシアムになっていたりするような、装飾的なものではない。照明や映像出しの都合を優先した、機能的でシンプル極まりない形。
ただし。ステージの規模自体が、ばかでけえ。端から端まで走ったら息が切れそうな規模。照明もすごい。ドーム全体のあらぬところにスポットやライトが仕込まれていて、それが曲がキメやブレイクのたびに、「バシッ!」「ビカッ!」とドーム内に光と色を描いていく(そう、「照らす」んじゃなくて「描く」と言いたくなるさまなのです)。
そして、ステージ後方は、全面LED。もうこれ、どうすごいか、言葉で説明するのが不可能です。ステージ後方の壁が、曲によって、メンバーの姿を映したり、VJが出す映像になったり、電飾模様みたいになったりするんだけど、たとえばその「メンバーの姿を映す」というのも、そのたびに映す範囲と、映す形が変わるのだ。予測がつかないのだ。だから、いちいちびっくりするのだ。
LEDというのは、画面であり、照明であり、装飾であることを証明する、そんな演出でした。もう、万能。魔法のよう。特に後半がすごかった。曲が始まるたびに「ええっ、そんな使い方あるの?」「えっ、まだその使い方出してなかったんだ?」と、いちいち驚いてました、私。ただし。それをして、すごいライブだったと思ったわけではない。むしろ逆に、「人力」「肉体」「マインド」の部分が、すごいライブだったのだ。
桜井、すげえ。頭っから最後まで、ものすごいテンションと気合い。そして、ものすごい、体力と気力と精神力の使いっぷり。このライブ終わった瞬間に倒れるんじゃないかってくらい。もしくは、仮に、このツアー終わったら3年間の活動休止が発表されました、って言われても、「ああ、だからか……」と納得しそうな勢いだった、ほんとに。
終始笑顔だし、楽しそうではあるんだけど、途中からもう、僕には桜井が「ミュージシャン」とか「ボーカリスト」には見えなかった。アスリートだった、完全に。いくつ? この人。キャリア何年目? ありえない。でもやっている。ゴンやカズが、実力でもって、いまだに日本代表に選ばれているような状態、と言っていい。
普通、このくらいのキャリアになって、このくらいの超大物になって、このくらいのありとあらゆる演出を使えるようになったら、こんな捨て身なライブのやりかたはしなくていいはずだ。なのに、キャリアとか規模がでかくなればなるほど、どんどん剥き身な、フィジカルな、要は原始的なライブのやり方になっているのだ、この人は。ちょっと前のツアーから、ミスチル自体が、今のこの「メンバー4人とサポート2人だけ」「セットや演出に頼らない」というモードに変わったが、それがどんどん加速している感じ。なんでか、はわからない。ただ、きっと、「こうしないと伝わらない」「この方法が一番伝わる」という確信が桜井にあることは、伝わってきた。そして、確かにそれは、その通り、見事に功を奏していた。
なんか、まいりました。と言うほかないライブだった。どこまで行くんだろう、この人。(兵庫慎司)
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