神聖かまってちゃん@渋谷WWW

神聖かまってちゃん@渋谷WWW
神聖かまってちゃん@渋谷WWW
神聖かまってちゃん@渋谷WWW
神聖かまってちゃん@渋谷WWW
スペースシャワーTVが渋谷の映画館・シネマライズのビル内に作った新しいライブハウス、WWWのこけら落としとして行われた、神聖かまってちゃんのワンマン。オープンでかまってちゃんって。どうなんでしょう。もうちょっとこう、無難なものというか、普通にライブをやるバンドにした方がよかったのでは、という気がしないでもありません。
昔、東京ドームのこけら落としがBOOWYだった、のはいいんだけど、それが「解散ライブ」だったことを思い出しました。で、当時『ビートたけしのオールナイトニッポン』で、殿が「オープンなのに解散って! 縁起でもねえ!」とおっしゃっていたのも、思い出しました。
で、ある意味、その心配が的中というか、さらにその倍、いや数倍というか、そんなような、それはもう大変にカオスなライブとなりました。

このライブ、スペースシャワーとニコニコ生放送とDOMMUNEで生中継されたので、観ていた方も多いと思います。で、ステージ後方にニコ動の画面がそのまま出ていて、なのであの画面を左右に走る、観ている人の書き込みもずーっと出てるんだけど、それによると、スペシャは最初の1時間だけだったようです。というか、それもあって、そもそも1時間で終わるはずのライブだったようです。始まったの20:00で、すべてが終わったのは21:50前でしたが。
その、最後の1曲“ちりとり”をやっている時の書き込みによると、最大時で、25,000人だか26,000人だかが観ていたらしい。あ、あと、その“ちりとり”の前、の子とmonoがマジゲンカしている時(詳しくは後述)だったと思うが、「兵庫ちゃんとライブレポしろよ」という1行が左から右に流れていって、大笑いしました。俺にむけて書いてどうする。多くの人が意味わからなかったと思います。


で。えーと、どう書こうかな。とりあえず、観ながら殴り書いたメモを元に、箇条書きにしていきます。

・まずライブ前。夕方16:00から、ニコニコ生放送で、梅佳代・臼田あさ美・浜田ブリトニーを迎えてトーク番組を行う。私、梅佳代さんのところをちらっと観ただけですが、それを書いたブログがこれ。→ http://ro69.jp/blog/hyogo/43124

・続いて、それから渋谷駅前でゲリラライブ。人が集まりすぎてえらいことになり、途中でやめざるをえなくなる。で、の子、そのまま、駅前の交番に殴りこもうとして、スタッフ、必死で制止する。というのは、私、知りませんでした。そこまでずっと観てなかったので。会場に行って、その制止したスタッフからききました。

・20時、開演。まず、ドラムみさこ・鍵盤mono・ベースちばぎんの3人が登場、続いてチェックのかっぽう着に身を包み、おでこにサングラスを、首まわりにタンバリンを装着したの子が、ステージに現れる。でも、例によって、すぐには演奏に入らず、なんやかんやとしゃべったり、楽器をチューニングしたり、なんの曲やるか迷ったりして、10分近くをムダにする。の子、さっき路上ライブで“23才の夏休み”をやって声が枯れてしまった、とか愚痴る。あと、腰が調子悪いようで、「印税入るから、(その金で)腰を買う」とか言ってたのも、確かこの時ですよね? 
それから、mono、いつもウィスキーをラッパ飲みしながらライブやるけど、今日は珍しく、サントリーの山崎でした。ラベルが画面に映った瞬間に、「山崎!」とか「今日はいい酒飲んでんじゃねえか」という書き込みが画面を横切る。というのはいいんだけど、「酒飲んでる奴がいる」とか「立って弾け」とか、あと「女性ドラムはマキシマム ザ ホルモンを彷彿させる」とかいう書き込みもあったので、これ、かまってちゃんがどういうものかよく知らなくて、ちゃんと観るのこれが初めてという人、相当いたんだと思われます。

・で、ようやく1曲目に突入。“美ちなる方へ”でした。と、「音がいい!」という書き込みが画面を走る。で、サビでは「♪出かけるようになりました」のフレーズが、画面を覆う。この曲のAメロ、ちょっとニュー・オーダーっぽいよなあ、とか、聴きながら改めて思いました、私。曲が終わっての子、「音がよくないか? ライブがいいんじゃなくて、音がいい!」と叫ぶ。
それから、次は何の曲をやるか、もめ始める。の子が「"世界の終わり"、やります。ミッシェル・ガン・エレファントの。それで帰るか」って言ったの、この時だっけ。もうちょっと前だっけ。なんせ、かまってちゃんの場合「曲を続けてやる」ということがなく、1曲終わるたびにMCが、というかブランクが入ってぐちゃぐちゃしゃべるので、わからなくなってしまうのです。なお、もちろんやりませんでしたが。
あと、monoだったかちばぎんだったか忘れたが、「ミスチルの新曲やろうぜ」とか言っていたのは、この時だっけ、もっとあとだっけ。ミスチルの新曲、“ロックンロールは生きている”というタイトルなので、“ロックンロールは鳴りやまないっ”とかけたのだと思います。
で、2曲目は結局、“ベイビーレイニーデイリー”をやりました。そして、3曲目で早くも“ロックンロールは鳴りやまないっ”。曲のシメで、の子、突然ラッパーになって「チェケラッチョ、ベイベー」とシャウト。

・そのあとも、「次に何の曲をやるか」などの、ぐだぐだなしゃべりを曲の間にはさみながら、4曲目“ねこラジ”、5曲目“天使じゃ地上じゃちっそく死”をプレイ。“天使”は、monoが曲に入るところのギターを失敗して、やり直してました。あと、歌詞に合わせて画面が「死にたいなあ」という文字だらけになったんだけど、後半何度も「へぽたいやー」って書き込んでる奴がいて、笑いました。センスいいなあ。わかんない人は各自調査を。

・続いて6曲目、の子、ギターを置き、“学校へ行きたくない”へ突入。曲の途中で、の子、ノートPC(赤いVAIOです)を持ったままフロアへダイブ、クラウド・サーフ状態に。PCについているカメラ用のコードとマイクのコードがフロアでぐしゃぐしゃになり、スタッフ、の子&PCと共に、必死で回収。曲が終わるとの子、疲れたらしく、「エヴァンゲリオンのように10分休憩です。みんな疲れたろ、座れ!」と、いきなりステージに座る。

・monoだったっけ、「(ネットを使って)アンケートやろうぜ」とか言って、画面に中途半端に「YES/NO」が出たりするも、結局ちゃんとアンケートやらないまま、「文房具の曲をやろう」(って言ったの、monoだったかちばぎんだったか忘れたが)と、7曲目“ぺんてる”をプレイ。
続く8曲目“通学LOW”での子、曲の後半、VAIOをぶん投げる。で、拾い上げ、頭突きしたり、本体とフタんところをねじ切って2つにちぎったり、キーボード部分を力をこめてひっぱがしたりして、バラッバラにする。PCを壊すの、おなじみのパフォーマンスではあるけど、今回はなんか壊し方が念入りだったような気がしました。
なお、その、壊しているあたりで、スペースシャワーの生中継がタイムアップになったらしく、画面を左右に「ああもうスペシャ終わるー」「もう時間ないー」「終わたー」という書き込みが走りまくる。

・そのあと、曲なんだか曲じゃないんだかわからない、みさことちばぎんのセッションみたいなので間をつないだりしたあと、9曲目“ゆーれいみマン”をやる。続いて、またブランクというかMCのあと、 10曲目“いかれたニート”をやりました。

・そして、ここからがハイライトというか、修羅場。最後の11曲目“ちりとり”をやる前に、mono、の子に「ラップをやれ」とむちゃぶりされる。mono、酔っぱらっているものの、前にこれで大スベリしたことがあるので真剣にいやがるが、の子は折れないし、ちばぎん&みさこも演奏を始めちゃったので、しょうがなくマイクを持ってラップする。最初は残念な感じだったが、だんだんさまになってきて、画面にも「ちゃんとできてんじゃん」という書き込みが流れたりする。
というところまではよかったんだけど、の子が路上ライブの時に交番に乱入しようとしたことをネタにして、monoが「おまえ警察に捕まるぞ」とか「おまえ警察に行け」とかラップしたところ、の子、「もう一回言え」と繰り返す。それを受けてmonoがもう一回ラップしたところ、の子、ブチキレて、「おお! じゃあ行ってやるよ!」と、マイクを床に投げつけて、ステージを去ってしまった。
いったい何が怒りのツボに入ったんだかちんぷんかんぷんなmonoも、ちばぎんとみさこも、超満員のお客さんも、スタッフも関係者も唖然。

・の子をなだめるためか、みさことちばぎんもステージを去り、monoがひとりで残される。で、客席からも画面からも、罵声を浴びる。かわいそう。と、みさこが戻ってきて、「この一瞬ですべてを思い出させるから!」と叫び、いきなりmonoにものすごいビンタを2発食らわす。わけがわかりません。が、これも恒例っちゃ恒例。
で、ちばぎんに続き、スタッフに抱えられるように、の子、再登場。
ああ、これで“ちりとり”やって終わるんだな。と思ったら、の子、「すんません、曲やります。ケンカはライブ終わってからにしよう」と言うも、これにmonoが文句を返したことによって、怒りが再燃。激しい言い争いとなり、ふたり、まるで総合格闘技の試合前にレフェリーが注意事項言ってる時みたいに、至近距離で睨み合いになる。
で。の子、手が出る。つまり、monoの顔面をぶん殴る。反射的にmonoも殴り返す。マネージャーとちばぎん、ふたりにとびついて必死に分ける。
その場、本当に、どうしようもない空気になりました。唯一なごんだのは、必死にの子を……その時はmonoだったっけ、まあとにかくどっちかをはがいじめにしていたちばぎんに「ちばぎんがんばってー」と声援がとんで、ちばぎんがはがいじめ状態のままで「いや、このままがんばってりゃいいんだったら、いつまででもがんばるけどさあ!」みたいな言葉を返した時だけでした。
で、ふたりとも、そのままステージを下りることになりました。

・そのあと。結局、ふたりともステージに戻ってきて、なんとか“ちりとり”をやった。の子をぶん殴った時か、いったんステージを下りた時に楽屋の壁でも殴ったのかわからないが、mono、右手を怪我したようで、手をもんだりストレッチしたりしながら、キーボードを弾いていました。
しかし、こんな状態で、よく一緒に演奏できるよなあ。昔、ポリスは、本編終わっていったんひっこんだあと、バックステージで殴り合いのケンカをしたあとにアンコールで出ていって曲をやった、という伝説があるけど、かまってちゃん、それを超えてるよなあ、いい意味でも悪い意味でも。いや、いい意味じゃねえよなあ。悪い意味だよなあ。とか思いながら、観てました、私。

・そして。ある意味最もびっくりしたことが、そのあとに。それでライブは終了したのだが、超満員のお客さんのうち、多くが、アンコールを求める拍手を始めたのだ。
ええっ!? できないって! 今の一部始終、観てたでしょ? でも、収まりがつかないので、結局みさこがひとりで出てきて、「今日はアンコールできません、ごめんなさーい!」って愛想をふりまいて、なんとか終わりました。


というライブでした。ほんとはこのあと、総括として、「で、こんなライブをやる、しかもこれが『今日だけの事件』じゃなくて『よくあること』である神聖かまってちゃんとは、いったい何なのか」みたいなことを書くべきだとは思いますが、またにします。すでにもう、ちょっとどうかと思うほどクソ長いレポになってしまったので。しかも、ところどころ記憶あやふやだし。
えー、「そこ記憶違いです」みたいなご指摘あれば、どんどんメールやtwitterでお知らせください。どんどん修正していく所存です。

とにかく、このバンドの、「悪い意味で本物」感が、全面的に出たライブでした。私、今、42歳で、生まれて初めてライブってものに行ってから、今日までの間に30年以上の月日が流れていますが、こんなライブを観たこと、神聖かまってちゃん以前には一度たりともありません。よくも悪くも。
また今度、ちゃんと、なんか書きます。



あ。あとひとつ、忘れてた。
このライブ、入場者全員に、の子がよくかぶっている(この日はかぶってなかったけど)「ネ申ヘルメット」の着用が義務付けられており、入り口で全員に配布されました。で、我々のような関係者も含め、みんな、ちゃんとかぶってライブを観ました。なので、スペシャやニコ動の画面で観ると、かなり不気味な集会状態になっており、それに関するツッコミのコメントも、数多く画面を横切っていました。
上が、そのヘルメットの写真です。帰りに出口で回収するのかと思ったら、そのままでした。そういえば、開演前に影アナ(byみさこ)で、「ヤフオクに出品するのは自由ですが、たいした値はつかないと思います」とか言ってたわ。
なので、持って帰らざるをえなくなったんだけど、私、自転車通勤なので、家まで9kmの道のりを、それをかぶって、ペダルをこいで帰りました。(兵庫慎司)
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