ORANGE RANGE @ 東京国際フォーラム ホールA

ORANGE RANGE @ 東京国際フォーラム ホールA
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ORANGE RANGE @ 東京国際フォーラム ホールA
「みんな久しぶり! 元気してましたか!」と、1曲目“Silent Night”のシリアスなサウンドの後で、国際フォーラム ホールAを埋め尽くす5000人のオーディエンスに語りかけるRYO。割れんばかりの大歓声!……の中、さらに決然とした口調でRYOが続ける。「3月上旬までのツアーを終えて、あとは追加公演3本!っていう時に、震災がありまして……ライブをやるかどうかっていうところから話し合ったんですけど、アーティストができるのライブをやって元気を届けることだから、やろう!って。でも、国際フォーラムという会場自体が地震の影響を受けてライブができない状態になってて。だけど、やっぱりツアーの最後はここ、国際フォーラムって決めてました! 今日は全力で行こうと思うんで!」……そんなMCとともにエネルギッシュに連射される“今すぐMy Way”“Fever!”“上海ハニー”“おしゃれ番長 feat.ソイソース”は、今この瞬間を力いっぱい愉快犯的に楽しみきろうとする「いつものORANGE RANGE」と、今の状況の中で精一杯の闘争として自らの音を響かせようとする「特別なORANGE RANGE」の両面の輝きに満ちていたし、2時間半に及ぶステージの間、終始広大な空間をエモーショナルな歓声で満たしながら、国際フォーラムをでっかくがっつり揺らしまくっていた。

自ら立ち上げたインディーズ・レーベル『SUPER ECHO LABEL』からアルバム『orcd』をリリースしたのが昨年10月。その直後の11月からライブハウス公演19本+ホール公演26本に及ぶロング・ツアー=『ORANGE RANGE LIVE TOUR 010-011 ~orcd~』で3月8日まで全国をサーキットしたところで、そのグランド・フィナーレ的な追加公演=4/15:名古屋センチュリーホール、4/21:大阪国際会議場メインホール、そして4/26:国際フォーラムの3公演を発表。当初冠されていた『ORANGE RANGE LIVE TOUR 011 orcd ~ORANGE RANGEはまだ10歳↑↑~』というタイトルの通り、この3つの晴れ舞台は、今年3月に結成10周年を迎えたレンジの道程をファンとともに祝福しまくる盛大なるパーティー……になるはずだった。が、3月11日の震災によって状況は一変。そんな中でレンジは、新曲“one”をチャリティー・シングルとして書き下ろし、公演タイトルを『ORANGE RANGE LIVE ~one~』へと変えて名古屋・大阪公演を敢行。地震によって設備が故障していた国際フォーラム ホールAの復旧を待って、念願のリベンジ公演を行うに至った……というのが、今回のライブを巡る一連のストーリーである。

そんなライブだからこそ、1曲1曲完全燃焼しながらステージ/客席がお互いを激しく求め合っていくようなテンションは、「歓喜」という言葉では説明のつかない性急さと切実さに満ちたものだった。「いやあ、楽しい! 溜まってたものが一気にあふれ出して、気持ちいい!」(HIROKI) 「ワンマン久しぶりなんで、ドキドキ感あったんですけど、一気になくなりました!」(RYO) 「今日という日は二度とないので、H・A・P・P・Yにすごしていきましょう!」(YAMATO)……と、久々のワンマン・ライブの悦びを口にする3MCの言葉にも、充実感がみなぎっているのがわかる。さらに、新作『orcd』収録のスカパンク調ナンバー“今夜はtonight”から、“ZUNG ZUNG FUNKY MUSIC”“Oh! Yeah”“ウトゥルサヌ”と変幻自在なナンバーを畳み掛けていく。

デビュー当初は衝撃と驚愕を呼んだ「踊れるミクスチャー・ロック」というスタイルがすっかりロック・シーンの中で市民権を得た中、それでもレンジが鳴らす「踊れるミクスチャー」はどこまでもあっけらかんとしたダイナミズムと、通った道を軒並み王道に変えていくような存在感に満ちていた。逆に言えばその、「ロック愉快犯的な王道感」という唯一無二の音楽性を、困難に満ちた今の日本におけるファイティングポーズとして改めて掲げることに決めた……とでもいうような強靭な決意が、この日のステージの端々から滲んでいた。だからこそ、沖縄の基地問題をテーマにした“風灯らす”の後、「それぞれが考えて答えを出すことが大事。震災も同じことが言える。1人1人が向き合いながら進んでいくことが大事。そんな中で唯一の薬が人間の笑顔。この時代に生まれた者同士、一緒に闘って、楽しんでいけたらと思います。そう思いますよね?」と語るHIROKIの言葉が、そして《歩き出したその時から 変わっていくんだ 過去の画が》とシリアスに歌い上げる“Walk on”が、静かな迫力をもってホールに響いていた。

そこから後半はさらに攻めまくる! “イケナイ太陽”“お願い!セニョリータ”と国民的アンセムを炸裂させて文字通り国際フォーラムを激震させ、『プロジェクトA』と祭囃子とパンクの2ビートを合体させたような“祭男爵”が狂騒感を煽ったところで、“ヤング8”“月花雷符”でハードコアの彼方へ5000人を導いていく! 「まだいけますか、国際フォーラム!」というコールからさらに“GOD69”“鬼ゴロシ”“Insane”と爆裂ナンバーを投下する頃には、轟音と快楽で身体全体がびりびりしびれるような感覚に包まれているのがわかる。HIROKIが三線を構えて歌い上げる“キズナ”にも、ラストにひときわ真摯に熱唱したメロディアスなバラード“one”にも、「今、音楽をやること/やれること」の充実感と覚悟がみなぎっていた。アンコールの“2ヶ月ぶりのHoliday”をスポットライトを浴びながら1人歌うHIROKI……をよそに、NAOTOやYOH、サポート・ドラマー=桜井正宏も加わっての寸劇(?)を展開しながら大合唱を巻き起こした後、“以心電信”“Иatural Pop”“ビバ★ロック”で完全燃焼! 8月6日(土)には『ROCK IN JAPAN FES.』でのステージも控えているし、「これまでのオリジナル・アルバムをフィーチャー」というコンセプトの全国7公演のツアー=『RANGE AID+ presents「RWD← SCREAM 011」』を8月10日@Zepp Fukuoka公演からスタートさせる彼ら。ORANGE RANGEの夏は、いよいよこれからが本番だ。(高橋智樹)


[SET LIST]

01.Silent Night
02.今すぐMy Way
03.Fever!
04.上海ハニー
05.おしゃれ番長 feat. ソイソース
06.今夜はtonight
07.ZUNG ZUNG FUNKY MUSIC
08.Oh! Yeah
09.ウトゥルサヌ
10.風灯らす
11.Walk on
12.イケナイ太陽
13.お願い!セニョリータ
14.祭男爵
15.ヤング8
16.月花雷符
17.GOD69
18.鬼ゴロシ
19.Insane
20.キズナ
21.one

アンコール
22.2ヶ月ぶりのHoliday
23.以心電信
24.Иatural Pop
25.ビバ★ロック
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