コートニー・ラヴ、J・シュマッカー監督の幻のバットマン映画に出演するはずだった


かつて製作の話が流れてしまったバットマン・シリーズの映画にコートニー・ラヴが悪役として出演する予定だったことが明らかになっている。

作品はジョージ・クルーニーがバットマンを演じた1997年の『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』の続編として企画されていたが、『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』が興行的にも評価的にも不評だったことから、製作が見送られ、バットマン・シリーズそのものもその後10年近く製作が見送られることになった。

作品は『Batman Unchained』というタイトルで進められていて、脚本家のマーク・プロトセヴィッチが当初シナリオを手がけていたが、バットマンとロビンがスケアクロウやハーレイ・クインなどといった悪役と抗争を繰り広げる内容になっていたという。

さらに悪役としてはジャック・ニコルソン演じるザ・ジョーカー、ダニー・デヴィート演じるペンギン、ミシェル・ファイファー演じるキャットウーマン、トミー・リー・ジョーンズ演じるトゥー・フェイス、ジム・キャリー演じるリドラーなどそれまでの旧作に出演した悪漢が勢揃いする内容にもなっていたという。監督を務める予定だったジョエル・シュマッカーはハリウッド・リポーター誌に「すごくダークな内容になるはずだったんだ。『フェイス/オフ』の撮影現場に通っては、ニコラス・ケイジにスケアクロウをやってもらえないかと口説き続けたのを今でも忘れられないよ」と企画を述懐している。

もう一方の悪役、ハーレイ・クインは「いたずらっぽく愛嬌のあるサディスト」というキャラクター設定になっていたとプロトセヴィッチは語っていて、企画が進行している当初はマドンナの出演が噂されていたが、実際にはコートニー・ラヴで話を進めていたという。

「コートニーもバットマンの新作にハーレイ・クインが登場すると聞きつけていて、自分ならこなせるんじゃないかと思ってたようだったんだ。でも、その話はまだしなかったんだ。ほかにいろんな話もしたんだけどね。少なくとも、ぼくがショービズに関わるようになって経験したランチでもあれはかなり楽しい部類のものだったよ」

プロトセヴィッチは『Batman Unchained』の第1稿までは書き上げたが、『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』が公開されるとあまりに不評だったため、配給元のワーナーも『Batman Unchained』の製作打ち切りを決定したという。バットマン・シリーズの製作はその後、クリストファー・ノーランを監督に迎えた2005年の新シリーズ第1作『バットマン・ビギンズ』まで待たねばならなくなった。

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