アヴィーチー、ライヴ引退の真相を明かす
2016.04.08 12:25
現在、行っているツアーを最後にライヴ活動から引退すると宣言したアヴィーチーだが、健康面で避けられないことだったとその決意のほどを解説している。
アヴィーチーは先週、さまざまな人への謝辞と活動の生き方を見直したいというメッセージとともにライヴ活動からの引退をオフィシャル・サイトで発表したが、その動機になっていた事情などをハリウッド・リポーター誌に語っている。
声明でアヴィーチーは「2週間前に友達や自分のスタッフのみんなとアメリカを車で横断してみることにしたんだけど、それは新しい見方でものを見たり感じたりするためにやったことだったんだ。しばらくずっと悩んでいた変化を実現させなきゃならないとよくわからせてくれる体験になったんだ」と綴っていて次のように宣言していた。
「しかしながら、ぼくが音楽を手放すことはないはずだよ。ファンのみんなには音楽を通じて発信し続けていくことになるけど、2016年分の公演がぼくにとっては最後のツアーとライヴになると決めたんだよ」
この宣言についてアヴィーチーは次のように語っている。
「あの宣言を行った時は神経質になったよ。ああいってしまうことで恩知らずなやつだと思われやしないかってね。でも、業界の友達とか、DJとか、ほかのアーティストたちから支持してくれるメールをほんとにたくさんもらったんだ。ファンの反応もまた素晴らしかったし、メディアの反応もまた素晴らしかったからね。だから、まあ、思ってたよりも全然いい状況になったんだ」
また、アヴィーチーは過度な飲酒により重い膵臓炎を患い、2年前に胆嚢と盲腸の摘出手術も受けることになったが、今後の健康管理のためにも今回のような措置は必要だったと次のように説明している。
「ぼくにとっては健康のために決断しなければならないことだったんだ。ライヴを取り囲む環境がぼくには合ってなかったんだよ。ライヴそのものや音楽が悪いわけじゃないんだ。それを取り囲んでいるものがぼくにはどうしても馴染めないものだったんだ。アーティストであることでつきまとうその他諸々のことっていうか。ぼくは基本的に内向きなタイプの人間なんだよ。だから、そういうものと付き合っていくのはずっとしんどかったんだ。それでネガティヴなエネルギーを貯めこみ過ぎたんだと思うよ」
さらに現在の心境については次のように語っている。
「単純にすっきりしたね。現時点では解放された気分だよ。なんか本当に久しぶりに自分の私生活を取り戻して、自分のことだけを考えてるっていうか。まあ、明らかに今回のことはこれまで生きてきて一番難しい決断だったから。でも、ぼくの健康という意味ではこれの見返りはものすごく大きいんだよ。本当にこんなに嬉しかったことはこれまでずっとなかったことだからね。これほどストレスを感じなくなったことはこれまでずっとなかったことだったから。ただ、二度とライヴをやらないとはいいきれないと思うんだ。でも、ツアーの生活にまた戻ることはないだろうね」
なお、アヴィーチーについては現在『Stories』というこれまでのキャリアを振り返るドキュメンタリー作品が製作されていて、その取材も併行して行われているが、現時点ではBBCでの放映が決定しているという。
6月の日本公演を含めたツアーはカウントダウンに入っているが、かねてから伝えられてきている新作についてはまだ手を入れているとのことで、今回の決断が影響していることもアヴィーチーはほのめかしている。
「過去8年の間、見落としてきたものを集めてるんだよ。ずっと気に入ってたけど出しようのなかったものについてね。そういうものの中でどれをリリースしてどれをしていかないかって今決めてるところなんだ」