現在ワン・オン・ワン・ツアーの北アメリカ公演分を敢行中のポール・マッカートニーは"Blackbird"のインスピレーションとなった元学生たちと実際に会うという念願を果たした。
"Blackbird"は、アメリカの公民権運動が盛り上がりをみせる中、学校での人種隔離が違憲だという最高裁判決にしたがって1957年、それまで白人の生徒しか通学を許されていなかったアーカンソー州のリトルロック・セントラル高校に9人の黒人生徒が入学を認められた出来事をインスピレーションにしている。しかし、アーカンソー州知事が州兵を使って黒人生徒たちの入学を拒否したため、その後、アイゼンハワー大統領の介入によって生徒たちはアメリカ陸軍の空挺部隊の護衛を受けながら入学を果たすという事件にまで発展した。アーカンソー州知事フォーバスはその後も執拗な妨害策を講じ、最終的にアーカンソーで公立教育の人種隔離の完全撤廃が実現するまでには72年まで待たなければならなくなった。
4月30日に行われたリトルロック公演でポールは次のようにこの曲について解説してみせた。
「60年代の頃には公民権をめぐってたくさん事件が起きていたものだったし、特にリトルロックではそうだったね。ぼくたちはイギリスでこういうことをニュースで観てたから、このリトルロックっていう場所はすごく自分には大切なところなんだ。ぼく個人にとっての公民権運動というのはここから始まってるからなんだよ。どういうことが起きているのかを観ては、こういう問題を乗り越えようとしている人たちに共感したし、それでもしこういう問題と直面している人たちが聴くことがあれば、ちょっとだけでも助けになるかもしれないと思える曲を書いてみたいと思ったんだ。それが次の曲です」
そして、ポールはこの日、会場の舞台裏で1957年にリトルロック・セントラル高校に入学した9人のうちのふたりである、セルマ・マザーシェッド・ウェアとエリザベス・エックフォードとの面会を果たしたことを明らかにしている。ツイッターにふたりとの写真を上げながらポールは「リトルロック・ナインのうちのふたりに会えるというすごいことになったよ。リトルロック・ナインは公民権運動を推し進めた人たちで"Blackbird"のインスピレーションとなった人たちなんだ」とコメントしている。
ポールのツイートはこちらから。
Incredible to meet two of the Little Rock Nine--pioneers of the civil rights movement and inspiration for Blackbird. pic.twitter.com/QrnOQnqrFX
— Paul McCartney (@PaulMcCartney) 2016年5月1日