ブライアン・イーノ、最新作『リフレクション』プレミアム・エディションとしてiOS、Apple TV対応アプリのリリースが決定
2016.12.16 16:42
新たに完成させたアンビエント作品『リフレクション』を2017年1月1日(日)に発売するブライアン・イーノだが、同新作のプレミアム・エディションが、iOS、Apple TV対応アプリとしてリリースされることが明らかになった。
本アプリ版は、これまでにイーノが手がけた『Bloom』や『Trope』といった革新的アプリ同様、音楽家でありプログラマーのピーター・チルヴァースと共同開発されたもので、『77ミリオン・ペインティングス』や『ザ・シップ』といった代表作を生んだソフトウェア・プロジェクトのコンセプトを拡張させ、ジェネレイティヴ(=自動生成的)な音楽や画像を楽しめるアプリとなっている。
ブライアン・イーノは同作品について以下のように語っている。
「『リフレクション』は、私にとって最新のアンビエント実験作で、これまでのところ最も精巧な作品となっている。私がアンビエント・ミュージックを手掛けることになった当初の意図は、エンドレスな(=無限の)音楽、すなわち、聴き手が望む限りずっとそこに流れている音楽を作ることであった。そしてその音楽が流れている間ずっと、常に異なる展開を生み出し続けることも求めていた。『流れる川のほとりに座っている時のように』だ。つまり、そこにあるのは同じ川だが、流れる水は常に変わり続けているということ。しかし録音作品は、アナログ盤であれカセットであれCDであれ、その長さが限られており、再生する度に毎回、全く同一の内容を聴くことになる。そのため私は従来、音楽を作り出すシステムを開発しても、その後30分もしくは1時間の音源を録音し、それをリリースしなければならないという制限を受けてきた。アルバム形式での『リフレクション』は、アナログ盤もCDも、そのようなものとなっている。しかし『リフレクション』の制作に用いた本アプリには、そういった制限がない。本アプリによって、『リフレクション』という音楽作品の、エンドレスかつ無限に変化し続けるヴァージョンを生み出すことが出来るのである。
こういった種類の曲の制作は、3つの段階に分けられる。まず第1の段階が、音の素材 及び旋法(モード)の選択、つまり一連の音程関係の選定である。これらは次の段階で、アルゴリズムのシステムによりパターン化され、探査が行われる。そのアルゴリズムのシステムは変動し、最初に私がそこに入力する要素を並べ替えながら、絶えず変容を続ける音楽の流れ(もしくは川)を生じさせる。第3の段階が、試聴だ。一旦システムを作動させると、実際、何週間にも及ぶ長い 時間を費やして、私はその作用を確かめ、素材やアルゴリズムを実行する一連の規則を微調整する。それはガーデニングと実によく似ている。つまり、種を蒔き、その後、好みの庭に育つまで、世話をし続けるのだ」
『リフレクション』は、CD、アナログ、デジタル配信、iOS、 Apple TV対応アプリのフォーマットで、2017年1月1日(日)世界同時でリリース。国内盤CDは、高音質UHQCD(Ultimate High Quality CD)仕様で、セルフライナーノーツと解説書が封入され、初回生産盤は特殊パッケージとなる。
リリースの詳細は以下の通り。
●アルバム情報
artist: BRIAN ENO ブライアン・イーノ
title: Reflection 『リフレクション』
label: Warp Records / Beat Records
release date: 2017年1月1日(日)ON SALE
国内盤CD: ¥2,400+tax
BRC-538 初回生産特殊パッケージ
更なる詳細は以下のサイトでご確認ください。
http://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Brian-Eno/BRC-538