生田斗真、桐谷健太ら「ベルリン国際映画祭」レッドカーペットに登場
2017.02.17 05:00
映画『彼らが本気で編むときは、』のプレミア上映が「第67回ベルリン国際映画祭」にて行われ、生田斗真、桐谷健太、柿原りんか、荻上直子監督がレッドカーペットに登場した。
同作は、開催中の「第67回ベルリン国際映画祭」においてパノラマ部門、ジェネレーション部門の2部門に選出された。
舞台挨拶の前に実施されたプレスカンファレンス(公式記者会見)では、荻上監督が「この映画は、2年前に新聞に掲載されていた、『トランスジェンダーの息子に、“ニセ乳” を編んで与えたお母さん』という内容の記事を読んだことが映画作りのきっかけとなりました」と英語で挨拶。脚本に対して質問が及ぶと生田は「脚本を読んでとても興味をひかれた。色々な要素が詰まっていて、りんかちゃんや桐谷さんに支えられて、とても楽しかった。この脚本と出会えて、とても嬉しかったです」と答えた。
記者からの「女性を演じるのは難しかったですか?」との質問に、「女性を演じることは経験してこなかったことです。仕草や声の一つ一つにこだわり、女性の魂を自身に込める必要がありました。桐谷さんやりんかちゃんにとても助けられました。二人がいたから、真のリンコになれました」と生田は回答。リンコを支えるマキオを演じた桐谷は「リンコは自身が思っていることを表に出す女性。マキオは、リンコと出会って世界が一変したのです。彼女を愛し、彼女と一緒に居たい、という気持ちを持っている。その気持ちは僕にもよくわかります」と語った。
母親に置き去りにされ、叔父であるマキオの家でリンコに出会うトモを演じた柿原りんかは、「オーディションでの合格が決まったその日から、撮影が始まるのがすごく楽しみだった」とコメントを寄せた。
本作について、プログラミングディレクターは、「この作品はトランスジェンダーがどう、というより、女性になるということはどういうことか。そして家族になることをテーマにした映画です」と話すと、荻上監督も「トランスジェンダーでもなんでも隣人になれるし、家族になれると思っています。」と作品のテーマを説明した。
同日18:30に行われたプレミア上映は、800席のシートが満席に。上映前に行われた舞台挨拶では、プログラミングディレクターから「素晴らしい作品をパノラマ部門に招待することができました」と観客に挨拶した後、荻上監督、生田、桐谷、柿原を舞台に呼び込みんだ。偶然にも今日が誕生日の荻上に対し、「また彼女がこの映画祭に来てくれて光栄です。しかも誕生日というおめでたい日に!」とディレクターが祝福。「今日はご来場ありがとうございます。またこの映画祭に参加できて、私のことを受け入れてくれて、とても嬉しいです」と監督も英語で挨拶した。
続いて、生田は「皆さま、こんばんは。この作品でリンコ役を演じました、生田斗真です。67回を迎えるこの映画祭に呼んでいただいて本当に光栄です。今日は楽しんでいってください。ありがとうございます」と英語で挨拶。二人が英語で挨拶する中、次にマイクを持った桐谷は、一歩前に出て、観客に投げキスを披露。会場が声援で答える中、「こんばんは、桐谷健太です。皆さんが英語で挨拶をしているので、僕は日本語で話します!」と大きな声で宣言するとそのキャラクターに会場は大きな盛り上がりに。「みなさんの前に立てて本当に嬉しいです。最高の作品となりましたので、今日は楽しんでください」と盛り立てた。最後の挨拶となった柿原りんかは、「こんばんは、柿原りんかです。12歳です。ベルリン映画祭に来れてとても嬉しいです」とドイツ語で挨拶をし、観客から大きな拍手が起こった。
上映後、8分間のスタンディングオベーションが起こり、4人は感謝の礼を示しながら会場を後にした。