トム・ヨーク、レディオヘッドのメンバー集めの裏話や英米の政治情勢を語る

その一方で、『OKコンピューター』の“No Surprises”のレコーディングについては「モガドン(強力な睡眠剤)を全員で飲んだような音にしたかったんだ」と説明している。


「なるべくゆっくり演奏しようとしてたんだけど、どうしても思ったような遅い演奏にはならないんだよ。実際にはモガドンを飲んでないから。それでどうしたかというと、最初のうちに作っていたバージョンを使って、それを思いっきり遅くしたんだ」

さらに、ブッシュ大統領時代のアメリカではこの曲が特に盛り上がることになったと振り返る。

「みんなものすごく盛り上がるんだよ。特に『政府を引きずりおろせ(Bring down the government)』のくだりのところでね。みんなそこを自発的に叫ぶんだよ。最高だったな。どうしてそうなるのか分からないけど。あれほどパンクから程遠い曲で、ああいういびつな形で怒りを表出させてたっていうね」

その一方で、“Paranoid Android”については30から40くらいのバージョン違いがあったことを明らかにしていて、今回のリリースに当たって創作ノートなどを読み返したと話した。


「本当に面白かったのは当時のノートを読み返して、この頭のおかしいやつと付き合っていかなきゃならないっていうことだったね。『ひどいな、今のぼくでもヤバいって思うんだったら、このページを読んでると、マジできみ、ちょっと誰かに看てもらった方がいいかもって感じだよ』って思ったね」

また、現在の政治状況については楽観的に構えているのか、という問いに対しては、トランプ大統領とメイ首相と思しき人物に宛てた発言をしてみせている。

「うん。まあ、ひとつずつ片付けていくっていうことだよね。君のことだよ。近いうち君は弾劾されるから。それとあなたも指導者の器じゃないから。そのことを人々が近いうちに白日のもとに晒していくことになると思うよ。でもまあ、ひとつずつ片付けていくと。とりあえず、引き伸ばしはできないから。まあ、せいぜい頑張りなよ。ひとつずつ片付けていくから。僕たちはバカじゃないぜ」
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