同作は、シェイクスピアの悲劇『ハムレット』での端役コンビで、最後は登場もさせてもらえず、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ・・・」の一行で片づけられてしまったふたり組「ロズとギル」を主人公にした、劇作家トム・ストッパードの作品。生田斗真がロズ、菅田将暉がギル、小川絵梨子演出で上演される。
本日開幕直前のロズ&ギルふたり、演出家のコメントと最終通し稽古で撮影した舞台写真が到着した。
【生田斗真:ローゼンクランツ(ロズ) コメント】
哲学的な要素や言葉遊びが多い戯曲で、何重にも入れ子構造になっているので、丁寧に台本を読み解いていく小川さんの稽古が、とても有難かったです。実質は死に向かう殺伐とした物語なのに、ロズがボケてギルが突っ込むテンポ良い掛け合いの面白さが楽しめるのもこの戯曲の魅力です。関西出身の菅田君は、何をやっても絶妙の間合いで突っ込んでくれるのが頼もしい!なんだか普段の会話もロズとギルみたいになっています(笑)。
【菅田将暉:ギルデンスターン(ギル) コメント】
「稽古場に行けば、小川さんと斗真くんがいる、できないことがあっても、皆と一緒なら何かが進む」そんな毎日で、とにかく通うのが楽しい稽古場でした。斗真くんがあの顔立ちで“ボケ”る可愛げもたまらない(笑)。今回、ギルの台詞量は膨大で難しい言葉も多いし、最初は「新たな挑戦」のような気持ちでいたんです。でも、稽古に入ってから、どこか「新入生」のような、俳優としての原点に立ち返ったような感覚になっています。とても有難い現場です。
【演出:小川絵梨子 コメント】
ロズとギル2人の旅路は、人が生まれて死んでいくまでの人生そのものです。2人の哀しみと可笑しみは、人間の存在そのものなのだと思います。なぜ2人は死ななければならなかったのか・・・2人の哀しい運命と世界の不条理さが、決して重苦しくなく、むしろブラックコメディとして描かれているのが、この戯曲の凄さです。今回、この2人組を、真っ直ぐなエネルギーをもつ生田さん、菅田さんに演じていただけるのが本当に嬉しいです。そしてカンパニー全員で稽古を重ねてきた成果を、皆様にはお楽しみいただきたいと思っています。
●公演情報
『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』
公演期間:2017年10月30日(月)~11月26日(日) 世田谷パブリックシアター
作:トム・ストッパード
翻訳・演出:小川絵梨子
キャスト:生田斗真 菅田将暉 林遣都 半海一晃 安西慎太郎 松澤一之 立石涼子 小野武彦 ほか