2017年に最多売上を記録したロック・バンドはメタリカ。ヒップホップ/R&Bは史上初めて最大の売上ジャンルに
2018.01.11 18:50
アメリカの各種メディア・リサーチで知られているNielsen Musicが、2017年の音楽業界における情勢調査の結果を報告している。
Nielsen Musicの調査結果によれば、音楽作品の売上はアルバム・セールスで前年比17.7パーセント減、トラックや曲単位のセールスでは23.4パーセント減と大きな落ち込みをみせたという。
その一方で、ユーザーからのオンデマンドによるストリーミングは前年比より58.7パーセント増となっていて、音楽作品の売上の減少を埋め合わせる勢いとなっているようだ。
さらに、音楽作品の売上において、初めてヒップホップ/R&Bが最大の売上を記録したジャンルとなり、その割合はアメリカの全売上中の24.5パーセントを占めたという。また、最大のセールスを記録した10曲のうち7曲はヒップホップ/R&Bだった。
ジャスティン・ビーバーが参加したリミックス・バージョンも話題になり、昨年最大の現象となったルイス・フォンシの“Despacito”は他のシングルや楽曲と比べても突出したシングルとなり、3億回ストリーミングされたとのこと。
そして、楽曲配信や楽曲のストリーミングの換算も含めたロック・バンドの総合アルバム売上にて、メタリカは183万6000万枚で1位を獲得。
続くイマジン・ドラゴンズが177万5000枚で2位、ザ・ビートルズが165万2000枚で3位、リンキン・パークが134万6000枚で4位、トゥエンティ・ワン・パイロッツが132万7000枚で5位と続いた。
メタリカは昨年リリースした新作『ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト』が好調で、今年に入り100万枚のセールスを突破。『メタル・マスター』のリマスター盤がリリースされたこともバンドに勢いがついた要因だと、Nielsen Musicは分析している。
また、アナログ盤やカセット・テープ(ミュージック・テープ)の売上増も顕著で、最大のセールスを記録したアナログ盤はザ・ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』だった。