小さい頃は何をやらせてもそれなりにできる子だったんですよ。だから変に困ったこともなかったけど、ちょっとつまんなかったんだと思います。勉強もスポーツも恋愛も、それなりにはやるし好きだけど、没頭できるものでもなかった
思春期は大きな感情だけじゃなく、ちょっとしたことも僕はあんまり出してなかったと思うんです。(中略)でも、芝居の中で起きることはその瞬間においてはほんとだから、今までのフラストレーションみたいなもの、溜まってた膿みたいなものが出たような感じで、気持ちよかったのもあると思う。そうやって気持ちを露呈することが、そもそも人生初だったんです
(『共喰い』くらいの頃は)いわゆるメジャーなものとアンダーグラウンドなものの区別が今よりももっとはっきりしてたと思うんです。(中略)でも、当時の僕としては、なんでみんな全部やらないのかなあって思ってた。これ全部やれたら最強だよなあっていう思いもあったし、ドラマも映画も舞台も、主演も脇役ももっと自由にやれたら素敵なのになあって思ったんです
(これからどういう大人になりたいかについて)自分が愛を持って接することのできる家族を持ち、幸せに暮らす。それでしかないような気がします。(中略)でも、知的好奇心だけは何歳になっても忘れたくない。違和感は持ち続けたいし、考えることは続けたい。好きなものは好きなものとして言える人でありたいです
菅田将暉が今後もあらゆる分野に挑戦し続け、表現者としてさまざまな顔を見せてくれることを予感させる必読のテキストだ。また、同号では“灰色と青”でコラボした米津玄師との特別対談も掲載している。こちらも、運命的な出会いを果たしたふたりの熱い思いが語られているので、お見逃しなく!