The 1975のマット・ヒーリー、「悪夢のような」処方箋薬依存症で苦しんでいたと明かす。「まさにそのカルチャーの餌食になった」

The 1975のマット・ヒーリー、「悪夢のような」処方箋薬依存症で苦しんでいたと明かす。「まさにそのカルチャーの餌食になった」

6月1日に3rdアルバム『ア・ブリーフ・インクワイアリー・イントゥ・オンライン・リレーションシップス』より1stシングル"Give Yourself a Try"をリリースしたThe 1975だが、「Radio X」のインタビューに答えたマット・ヒーリーが最近経験していたという「とんでもない悪夢」について明かしている。

『ア・ブリーフ・インクワイアリー・イントゥ・オンライン・リレーションシップス』は「3分の2くらいは出来上がっている」とのことが、個人的にはかなり悲惨な状況にあったようだ。

「Radio X」のDJ、ダン・オコーネルが新曲"Give Yourself a Try"の「It’s funny cos you’ll move somewhere sunny and get addicted to drugs(日が燦々と輝く明るい土地に移ってみると、薬物中毒になるっておかしいよね)」という歌詞について具体的に訊くと、マットは以下のように答えている。

うん、俺も薬物中毒になってたんだ。これまでの薬との付き合いについてはこれまでも語ってきたし、隠して嘘をつくつもりはないよ。それだけ悪夢のような体験だったからね。

去年の年末から、今度のアルバムの音がだんだんよくなってきたと思え始めた2月頃まで、この間の時期が悪夢のような感じだったんだ。身体から薬を抜きつつ、同時に今度の1975の新作で自分がなにを求めているのか解明しなきゃならなかったからね。

幸い、別にそんなことしなくていいんだってその後学習したんだけど。結局、新作がどういう形になったとしてもなるようにしかならないって分かったからさ。


いわゆる処方箋薬依存症だったのか、と訊かれると、マットは「まさにそのカルチャーの餌食になった」と説明し、「このカルチャーにものすごく精通してしまうことになって、今ではあの日々を『黄金時代』と呼んでるよ」と自嘲気味に笑ってみせている。


さらに、現在は依存症を克服したのだと次のようにも説明している。

今はもうすっかりよくなってるよ。ただ、特に近い過去について書くのが結構辛いっていうことが時々あるんだ。数か月くらい前のこととかね。その頃のことを突き放してみることはなかなかできないし、それについて書きながら感情的にならないようにするのもやっぱり難しいんだよね。

今度のアルバムは真実について語ることについての作品なんだ。といっても、まだ仕上がってもないんだけどさ。大体3分の2くらいは出来てるんだ。ぼくがいつもぶち上げてる大袈裟なことを実際に自分で生きてみなきゃならないから、時間がかかるんだよ。


なお、「Stereogum」などによれば、マットは『ア・ブリーフ・インクワイアリー・イントゥ・オンライン・リレーションシップス』を今年10月に、また2019年5月にもさらに新作をリリースする予定であると語っていたという。

リリース情報は以下。


The 1975のマット・ヒーリー、「悪夢のような」処方箋薬依存症で苦しんでいたと明かす。「まさにそのカルチャーの餌食になった」

関連記事は以下。

レッチリのフリー、自らの経験をもとに薬物依存症へ警鐘。その恐ろしさと自力で克服した過去を語る
米「TIME」の最新号では、薬物依存症の特集として特にヘロインやアヘン系薬物の依存症にかかっている患者の写真を掲載するという特集を掲載。この号にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーが寄稿し、依存症にまつわる自身の経験について語っている。 生まれた時から自身の家庭にドラッグが溢れ…
レッチリのフリー、自らの経験をもとに薬物依存症へ警鐘。その恐ろしさと自力で克服した過去を語る - pic by Steve Keros
プリンスやトム・ペティの死因となった薬物の過剰摂取。アメリカでは55歳以下の死因のトップに。2年連続寿命が縮まった要因か?
去年の10月に亡くなったトム・ペティも、2016年に亡くなったプリンスも、その死因は、過失による薬物の過剰摂取、だった。 その薬物の中に今アメリカで最大の問題となっている強力な鎮痛剤オピオイドのフェンタニルが含まれていた。トム・ペティは、7種類の処方箋薬を摂取していたようだが、娘のA…
プリンスやトム・ペティの死因となった薬物の過剰摂取。アメリカでは55歳以下の死因のトップに。2年連続寿命が縮まった要因か?
【追悼リル・ピープ】21歳の死が、ヒップホップ界にはびこる薬物依存の問題を浮き彫りに
11月15日に急死したリル・ピープだが、その死因が大きな波紋を投げかけている。 SoundCloudで公開した音源で注目を浴び、メロディアスだが暗いボーカルやラップとインディ・ロック的なサウンドとトラップ・ビートを融合したサウンドを打ち出し、いわゆるエモ・ラップの旗手としても注目され…
【追悼リル・ピープ】21歳の死が、ヒップホップ界にはびこる薬物依存の問題を浮き彫りに
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする