【7/12・13限定上映】ミューズのライブ映画『ドローンズ・ワールド・ツアー』をいち早く観た! その見どころをご紹介

【7/12・13限定上映】ミューズのライブ映画『ドローンズ・ワールド・ツアー』をいち早く観た! その見どころをご紹介

いよいよ明日から2日間限定劇場公開、ミューズの『ドローンズ・ワールド・ツアー』一足作に観せてもらうことができた!そう、できたのだが、本当の意味では「未だ観ていない」というべきだろう。なぜなら、ミューズの最新アルバム『ドローンズ』(2015)を引っさげてのツアーのスケール感、MAX9万人収容の巨大会場であるウェンブリー・スタジアムを埋めた満場のオーディエンスの熱狂、そして何よりも、現在世界最強の3ピース・ライブ・バンドであるミューズの真髄を体感するには、劇場の巨大スクリーンで観る以外に選択肢はないからだ。

ちなみに私たち日本のファンは、残念ならがミューズの『ドローンズ』ツアーを完全なかたちで観ることは叶わなかった。彼らは2015年にフジロックで来日は果たしているのだが、苗場のフィールドでは同ツアーの破格のセットや特効、演出の数々を100%実現させることが、物理的に不可能だったからだ。

そしてなぜ物理的に不可能だったのかは、今回のライブ・フィルムを観ればすぐに理解できるはず。巨大スタジアムの中央に設置された360度回転する円卓ステージ、そこから伸びる2本の花道のフォルムは上から見るとまるで宇宙船のよう。スタジアム上空では無数のドローンが縦横無尽に行き来し、その合間を縫うように曲展開と完全にリンクしたレーザーがビシバシ放たれ、巨大なLEDスクリーンは鏡の無限回廊のような奥行きを生み出している。そしてショウの後半には、巨大宇宙船まで出現してオーディエンスの頭上を不気味に巡回! もちろん視界が真っ白になるブリザード級の紙吹雪も、数万人の頭上に容赦なくドバドバ降りまくる。


これはたしかに、ウェンブリー・クラスの会場でなければ実現できるシロモノではない。そしてそういう異常で過剰なスケールが、彼らにとっては必要絶対条件になっていることこそが、ミューズが唯一無二のバンドである根拠だ。

ちなみに、ミューズのライブを一度でも体験したことがある人ならば、彼らのライブの異常で過剰なスケールは大体想像がつくかもしれない。何しろ彼らは過去にもステージ上にピラミッドを建立したり、巨大ロボットを登場させたりしてきたバンドだからだ。でも、この『ドローンズ・ワールド・ツアー』は、あなたの事前の想像を遥かに凌駕する内容であることを約束したい。

それは本作が『ドローンズ』という、ミューズのディスコグラフィー中でも際立ってコンセプチュアルで物語性の強いアルバムのツアーだったことが最大の要因かもしれない。権力者による洗脳が横行し、AIに操られ、徹底して管理されるディストピアで繰り広げられる革命を、細部に至るまで徹底的に描き鳴らしたのが『ドローンズ』だったわけだが、ミューズのライブとはその偏執的なまでのフィクションのディテールを、無理やり「現実」にしてしまう仰天力技の場であるからだ。そう、アルバムの物語が『ドローンズ』のように破天荒であればあるほど、彼らのライブはどこまでも膨張していくのだ。


『ドローンズ・ワールド・ツアー』の上映時間は約1時間25分で、その映像自体は取り立てて趣向が凝らされたものではなく、彼らのパフォーマンスのありのままを様々な角度から追っている、王道のライブ・フィルムだ。ありのままが何より凄い、それがミューズが現代最強の3ピース・ライブ・バンドである所以なのは言うまでもない。

ちなみに彼らの爆音に負けじと声張り上げる数万人の大合唱は、あの曲でも、その曲でもエライことになっている。1時間25分にわたって繰り広げられる怒涛のスペクタクルと波状で押し寄せる大歓声は、きっと大スクリーンを前にしたら自分が今まさにウェンブリーにいるような感覚に陥るはず。世界各地の劇場で爆音&合唱上映会になるのは必至。 二度とない映像サウンド体験、万全のコンディションで臨んでいただきたい。 (粉川しの)



『ドローンズ・ワールド・ツアー』は全国の劇場にて7月12日(木)、13日(金)に上映となる。作品情報・公開情報は以下。


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