7月24日深夜に放送された『星野源のオールナイトニッポン』では、星野がおとうさん役として声優を務めた映画『未来のミライ』より、監督の細田守、くんちゃん役の上白石萌歌、おかあさん役の麻生久美子がゲスト出演した。星野単独のオープニングトークを経て、主題歌の山下達郎“ミライのテーマ”をオンエアしたあと、細田監督が登場。その後、麻生、上白石の順に加わっていき、最終的には4人でトークを繰り広げた。
改めて説明すると、映画『未来のミライ』は、4歳の男の子・くんちゃんが、未来からやってきた彼の妹・ミライちゃんに出会うことによって始まる冒険の物語。細田監督は『おおかみこどもの雨と雪』、『バケモノの子』などであらゆる角度から「家族」の形を描いてきたが、今作でもその視点は健在。おとうさん役を演じた星野が言っていた「細田さんの経験がおとうさんに活かされていると聞いたので、家の中にいる細田さんを想像して。くんちゃんと同じように成長していくプロセス、家族の中で家族になっていく経験をご自身もされたのかなと」という言葉がこの作品のことを分かりやすく表していた。
番組内では様々なエピソードが明らかになった。例えば、細田監督や星野のルーツにあたる映画のこと(細田は『銀河鉄道999』と『ルパン三世 カリオストロの城』、星野は『ブルース・ブラザーズ』)。細田監督、上白石の演技がすごすぎてアテレコ中は4歳児だと思い込んでいたが、カンヌ映画祭でのドレス姿を見て「萌歌ちゃん、実は美少女じゃない?」と気づいたのだということ。一方上白石は、細田監督の要望に応えて、地方キャンペーンの際にはできるだけノースリーブを着るようにしていたのだということ。オンエア曲として女王蜂“売春”をリクエストした麻生は、ペトロールズや上原ひろみも好きなのだということ。
4人のトークは軽快かつリラックスした雰囲気で、それこそ「家族」さながらの温かさ。リスナーがお便りを通してそのことに触れたところ、
星野「仲いいですよね」
上白石「自然とこんな感じでしたよね」
麻生「でも不思議ですよね、はじめましてだったのに」
細田「アンサンブルだと思いますよ。みなさんの相性が自然と合ったんだと思います」
と答えていたのも印象的だった。おかあさん役を演じた麻生は実際に母親であり、自分自身の持つ悩みを演技に投影させることによって、キャラクターの持つ「揺らぎ」を表現してみせた。一方、星野は実際に息子や娘がいるわけではないし、上白石も4歳児ではない。にもかかわらず、そんな空気が流れているのはとても不思議なことだった。そしてこの温かさが『未来のミライ』という作品にそのまま滲み出ているのだろう。
そんなわけで今週の『星野源のオールナイトニッポン』も盛りだくさんな内容だったわけだが、来週7月31日(火)深夜に放送される回では、星野による生演奏の弾き語りライブが行われるとのこと。こちらも楽しみだ。(蜂須賀ちなみ)
『星野源のANN』で『未来のミライ』の監督&キャストと共に語られた「おとうさん・星野源」とは?
2018.07.25 16:30