『dele』第4話は、謎解きのスリルに満ちたエピソード。圭司（山田孝之）と祐太郎（菅田将暉）は、かつて天才超能力少年と呼ばれた日暮（野田洋次郎）が保存していた絵を頼りに、彼が25年前に霊視を試みた少女の母親が父親に殺された事実を突き止める。4話の鍵は何といっても野田洋次郎の存在感。死を境に苦悩し、救われる男の悲しみと優しさを佇まいで演じた。野田がミュージシャンとしていかに死と真剣に向き合っているかはその作品を見れば明白だ。彼の死への親密さが、死者に導かれる物語の不思議で温かい空気を作り上げた。幽霊・野田の執念の眼差しと去り際の微笑みは、忘れたくても忘れられない。（川辺美希）

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