『おはよう!バンプ天気予報』を5日間聴いて

BUMP OF CHICKENが10月15日~19日の朝に、東京地方の天気予報をお伝えする番組『クロノス おはよう!バンプ天気予報』をお聴きになっただろうか。

まずこの、朝の天気予報をBUMPがやる、というニュースに驚いたし、どんな風にやるんだろうという期待感がいっぱいだった15日月曜、早速始まると、まずチャマが簡単に天気予報をお伝えし、その後はテーマにそったトークへ。
月曜のテーマは新曲“話がしたいよ”について。今回のレコーディングはいつもと違ったやり方で行われたことなど、キャリアを積んだアーティストならではの新鮮な試みにこだわりが垣間見える、短い中にも聞き逃がせないトピックが盛り込まれた内容だった。
その後は各曜日でテーマが設定されており、「早起き・寝坊の思い出」については、高校時代、藤くんとヒロが「朝会い」と称して朝3時頃に会って話すということをしていたけど寝坊することもあった、とか、秀ちゃんがおすすめする本とか、ヒロが今食べたいきのこ鍋の話とか、「朝起きてまずすること」については個性が現れていたりとか……。

特に高校時代の思い出を話す時は、メンバーの会話が被ったりつっこんだりと会話が弾んでいたが、知らない人が聴いたら、高校生のちょっとおとなしめの男子たちの普通の会話にしか聴こえない話しっぷりだっただろう。でもこれがBUMP OF CHICKENというアーティストなのだ。東京ドームとかさいたまスーパーアリーナとか、どんな大きな会場だって、そしてラジオでだって、男子高校生の日常会話のようなトークを繰り広げる。
でも、ひとたびライブをすれば、何万人の会場だってひとりひとりに届くように唄い演奏し、大きな会場でステージから席が遠くても、会場に行けなくても、ひとりひとりに向かい合ってくれる、そんなバンドなのだ。

今回の朝の天気予報は(ほぼトークだったが)、あまりBUMPを知らなかった人は親しみやすい一面を知ることができただろうし、ずっとファンの人には微笑ましく聴ける、そんな内容だったと思う。
メディア露出の少ないBUMP OF CHICKENだが、こうやって身近に感じられるほどに歩み寄ってきてくれると、男子高校生がそのまま大人になったような感じに、演奏や楽曲のすごさとのギャップを抱きつつ、その魅力を改めて感じただろう。
そして何より、朝にBUMP OF CHICKENの声を聴ける、ということが、一番新鮮で、嬉しかった。(中川志織)
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