マキシマムザ亮君はどんな『19の夜』を語ったのか? 地上波ギリギリ30分の模様

マキシマム ザ ホルモンのマキシマムザ亮君が、12月17日深夜25:59からテレビ朝日にて放送された特番『19の夜~大人でも子供でもない夢前夜~』にゲスト出演した。亮君、地上波単独初登場、しかもバラエティー番組! MCはケンドーコバヤシ(数年前に雑誌で亮君とオ●ニー対談した経験あり)、スピードワゴン小沢(ロック好き)という心強い布陣。とはいえ、番組にVTR出演したナヲも「しゃべれてる?」という姉らしい心配をしていたが、腹ペコたちもドキドキしながら観ていたのではないだろうか。しかし、そこは亮君、MC陣のツッコミや深夜番組という立ち位置も考えた?と思うくらい、素晴らしい立ち回りだった。また、それだけではなく、現在のホルモンに通じる秘話も次々と明かしていたのだ。演奏こそなかったものの、音楽番組として捉えてもいいと思ったくらい。いや、マジで。
まずは登場するなりTシャツの絵柄がヤバかったのか(画面では塗りつぶされていて見えなかった)、着替えを促され、19歳の頃に椎名林檎(同い年)がナヲのバイトしているスタジオに練習に来た日にゴミ箱を漁った話をしてドン引きを誘う。芸人をドン引きさせるって、どんだけ!? しかし、ここから話は思いもよらない方向へ進んでいったのだ。
恥ずかしがり屋だった亮君。電話でもコミュニケーションがとれず、噛んだら切ってしまうほどだったため、アルバイトも深夜のマクドナルドの清掃を選んだという。一人きりだったので、好きな音楽は有線でかけ放題。そこで、ジャンルの違う曲を掛け合わせる楽しみを知ったというのだ……これは、完全にホルモンに活かされているではないか! しかも、マクドナルドの冷凍庫で歌の練習をして、初期のホルモンの楽曲はそこから生まれたのだという。バンドの第一章が想像できる貴重な話だった。
中盤からは「19BOX」と名付けられた箱から、亮君のホルモン以前のバンドであるグレイト・ビッグ・ティッツ(ぜひ意味を調べてみてください)のフライヤーや、これまたモザイクがかったイラストも公開。さらにアルバイト中のマクドナルドの前にたまっていて、よくお店の中に入ってきた亮君曰く「白ギャル」と「童貞を捨てた」と地元では言っていたが、「それは嘘」という20年越しの告白も。開かずの箱を開けまくりな数分から、19歳に亮君を解き明かすカギがあることが見えてきて、彼がこの番組に出演した理由がわかった気がした。
トドメには、地元で見かけた4人組でダンスを練習している女の子たちをMAXと妄想し、そのダンスに「ユーロビートが過ぎる」と指導したり、「ナミエ」を紹介された話まで発展させていったところも語り上げていた。小沢がうまいこと「でも、それこそ“SWEET 19 BLUES”だよね」とまとめると、「《SWEET, SWEET》っていいと思って、“恋のスウィート糞メリケン”を作った」と、ホルモンの話に繋げる亮君。ナイス! 地上波のテレビであえて(だよね?)自身やホルモンのコッテリしたところを開陳した亮君、つくづくあっぱれである。
しかし亮君、これだけ話の運び方のうまさや刺激的なキャラクターが赤裸々になると、また地上波のテレビ出演のオファーが来てしまうのではないだろうか。なかなか出ないとは思うけれども、ついつい期待せずにはいられない。なお、このエピソードは、同番組に出演し、「童貞の葛藤をコミカルに描く」と紹介されていた漫画家、小田原ドラゴンがマンガにして自身のTwitterで公開しているので、ぜひ見てみてほしい。(高橋美穂)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする