1993年にニルヴァーナが発表したアルバム『イン・ユーテロ』の収録曲“Scentless Apprentice”の初期バージョンが収められたデモ音源が発見された。
「NME」によると、同音源はスクラッチ・アシッドやバットホール・サーファーズの兄弟バンド、Daddy Longheadなどのドラマーとして知られるレイ・ウォッシャムが、1992年当時、ニルヴァーナのメンバーであったデイヴ・グロールとクリス・ノヴォセリックと共に行なった2時間のジャム・セッションの一部だとという。
同音源について、ウォッシャムは以下のように語っている。
カートが、俺が以前いたスクラッチ・アシッドというバンドのファンだったということは知ってたけど、デイヴにもカートにもクリスにも一度も会ったことがなかったんだ。
このジャムはかなりテンション低めだったけど、俺はデイヴが自分仕様にセットアップしたドラムを叩かなくちゃいけなくてさ。クリスが来てからは、全員が楽しめるものになったけどね。
これは2時間のジャム・セッションのうちのほんの一部だ。その日の夜に俺たちは、キング・ドームかどこかにガンズ・アンド・ローゼズを観に行ったんだ。デイヴが連れてってくれたんだけど、そこで少しトラブルが起きた。たぶん意地の張り合いみたいなことだったんだろうね。
デモ・テープ自体がそのことを物語っていると思う。デイヴがフー・ファイターズのドラマーに俺じゃなくてテイラーを選んだのは正解だったね。あの夜以降、彼が一緒に演奏しようと俺を誘うことは二度となかった。俺は今も彼のことをいい奴だと思ってるよ。
“Scentless Apprentice”の初期バージョンが収録されたデモ音源はYouTubeにアップされている。
https://youtu.be/A1c9GJo13Z0
なお、デイヴは現地時間1月16日、昨年52歳で急逝したクリス・コーネルの追悼コンサート「I Am the Highway: A Tribute to Chris Cornell」にフー・ファイターズとして出演。サウンドガーデンの“No Attention”をカバーしたほか、デイヴはソロでフー・ファイターズの“Everlong”も披露したという。