先日開催された第91回アカデミー賞授賞式で、主演男優賞、音響編集賞、録音賞、編集賞の最多4部門に輝いた『ボヘミアン・ラプソディ』だが、本作のサウンド・エンジニアがライヴ・エイドを再現した舞台裏について語っている。
「Audio Media International」のインタビューを報じた「Ultimate Classic Rock」によると、『ボヘミアン・ラプソディ』でサウンド・エンジニアを務めたJustin Shirley-Smithが、出来るだけオリジナルに忠実にシーンを再現したと述べていたという。
ライヴ・エイドのパフォーマンスのアレンジは、初日から最小限に留めようというポリシーで進めたんだ。
ライヴ・エイドのマルチトラック・レコーディングが存在しているということ自体が奇跡だったよ。Jeff Griffin(イベントにおける「BBC Radio」のプロデューサー)がボブ・ゲルドフに、マルチトラック・テープを回さないように単刀直入に指示されていたのに、Jeffはライヴ・エイドを録音せずにはいられなかったんだ!
一方で、クイーン仕様で録音されていた映画のオープニングの20世紀フォックスのファンファーレだが、これはブライアン・メイが思いついたものなのだという。
ブライアンとロジャー・テイラーが映画の最後までかなり音楽編集にかかわっていたとのことで、共同音楽プロデューサーのKris Fredrikssonがオープニングのアイディアの実現について以下のように語っている。
ブライアンが66ぐらいのギターテイクをこなし、ロジャーが短時間でパーカッションを追加した。その結果、“God Save The Queen”や“The Wedding March”に、クイーンのアルバムに収録されてる“Procession”なんかの雰囲気を持った楽曲が出来た。
映画そのものと同様に、サントラのオープニングを飾る良い味付けになったよ。
なお、第91回アカデミー賞授賞式ではブライアンとロジャーがクイーン+アダム・ランバートとして、オープニングで演奏したことも話題となった。
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