プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーが音楽制作や過去の失敗と成功などについて語っていることがわかった。
「The Guardian」によると、労働者階級が多く住むグラスゴーを地元にもつボビーは、街中や学校、フットボールの試合中などで暴力行為を見て育ってきたことに触れながら、アーティストとして成功することを夢見ていたと語ったという。
音楽を作ることは表現する形だった。せいぜい地元じゃ良くて工場で働くか、最悪の場合は失業者だからな。だから、俺たちがアーティストになれるなんて、誰も思いもしなかったんだ。俺たちに対して階級の偏見があったんだよ。
1991年の『スクリーマデリカ』での成功は、俺がずっと夢見てたことだった。突然、俺達はミュージシャンとして働きながら生計を立てるようになって、それによってもたらされた注目が大好きだった。音楽誌の表紙を飾りたかったし、音楽カルチャーをより良い物に変えて、そのカルチャーの中心になりたいと思ってたんだ。
しかし、ドラッグに手を出したことにより、状況が大きく変わってしまったことを赤裸々に明かしている。
だけどドラッグを始めてから、急に物事がダークになった。俺が最初に選んだドラッグはスピードだった。エクスタシー、コカインも使用するようになって、その後かなり早い段階でヘロインに手を出しちまった。
でも1992年の終わりには、俺たちはアーティストでいるかドラッグ依存症でいるか決断を下さなくちゃならなくて。それで俺は11年前にドラッグをやめたんだ。
そして、そんな暗い過去を自分の子ども達に知られることについては、次のようにコメントしている。
俺には10代の息子が2人いるけど、俺の過去を知ってしまうんじゃないか、なんて心配はしていない。あいつらは21世紀のロンドンで育ってきたし、新聞に載っているような悲惨なことより、もっとショッキングなものをスマホで見たり、読んだりできるからな。
すぐイスラム過激派組織ISISの処刑を見れるぐらいだから、実際のとこロックンロールなんて比べ物にならないよ。
なお、プライマル・スクリームの35年の歩みを振り返り、シングル・ディスコグラフィのひとつを壮大なコレクションにまとめた『マキシマム・ロックンロール:ザ・シングルズ』の日本盤は、6月5日(水)に発売される。