FLOWER FLOWERの新作『ターゲット』には結成7年の真価がカラフルに咲き乱れている

  • FLOWER FLOWERの新作『ターゲット』には結成7年の真価がカラフルに咲き乱れている - 『ターゲット』初回生産限定盤

    『ターゲット』初回生産限定盤

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    『ターゲット』通常盤

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約2年ぶりの3rdフルアルバム『ターゲット』。本作は、飛躍的にFLOWER FLOWERというバンドのすごさが表れているアルバムだ。
まず驚くべきは、YUI時代を含めて一度もレコーディング楽曲に自分以外のメインボーカリストを迎えてこなかったyui(Vo・G)が、odolのミゾベリョウとガチンコのデュエットを披露しているという点。しかもミゾベは2曲に亙って参加。“ふたり”は、艶やかなエレクトロソウルを下敷きに、恋人同士の狂おしいやりとりが歌われている。そして“熱いアイツ”は、中華風のアレンジが痛快なグルーヴィーなファンクナンバー。何が「熱いアイツ」かというと、《熱い小籠包食べたい》、《絶対譲れない事だから/貫きたいの》と訴える曲なのだ。先に“ふたり”をデュエットで歌うというアイディアがyuiから生まれ、ミゾベにオファーをし、せっかくだからと2曲参加してもらうことになったらしい。楽曲自体の遊び心もそうだが、この発想の軽やかさも、結成から7年を迎えたFLOWER FLOWERというバンドの大きな強みとなっている。
FLOWER FLOWER史上初めて仮タイトルがそのまま本タイトルに起用されたという“ベン”はメンバー一同敬愛するベン・フォールズ・ファイヴをイメージしたという。yui語やyuiの犬の鳴き声や会話等がそのまま収められつつ、メンバー4人の超絶プレイヤビリティが炸裂したジャズセッションが発展したような曲だ。「日曜くらいダラダラしたい」というyuiの本音が気怠く漂うミドルテンポから始まり、徐々にフラフラならではのハードでエクスペリメンタルなアンサンブルになだれ込む“Sunday”だったり、何の枷もなく、感情と演奏と音楽への想いが開放され、FLOWER FLOWERの真価が大いに発揮された一枚だ。(小松香里)
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