世界的パンデミックの嵐にも、ひとり揺るがぬモリッシー——さらにヒートアップした不遜さと、極上クオリティの最新作とのアンビバレントな現実にフォーカスした最新ドキュメント

世界的パンデミックの嵐にも、ひとり揺るがぬモリッシー——さらにヒートアップした不遜さと、極上クオリティの最新作とのアンビバレントな現実にフォーカスした最新ドキュメント - 『rockin'on』2020年6月号より『rockin'on』2020年6月号より

結局のところ、みんな自分の民族が一番だと思ってるんだよ……だからって、みんなが差別主義者だってことになるのかい?


その人の行動や政治的主張を、作品と切り離して捉えることは可能なのか? トランプ米大統領を支持するカニエ・ウェストから少年性犯罪疑惑のあるマイケル・ジャクソンまで、多くのアーティストがファンに深刻なジレンマを突き付けている。

先頃13枚目のアルバム『アイ・アム・ノット・ア・ドッグ・オン・ア・チェイン』を発表したモリッシーの場合、2年前に、反イスラム・反移民受け入れを訴える極右政党フォー・ブリテンへの支持を表明。それ以前から問題発言を繰り返していた彼の厄介なイデオロギーやファンとの関係を掘り下げているのが、英国『テレグラフ』紙に掲載されたこちらのレポートだ。

「僕は鎖でつながれた犬じゃない」というアルバム・タイトル通り、誰の指図も受けないこの男のワガママを寛容に受け止めてきたファンの中には、言論の自由は守られるべきものだと分かっていても、今度ばかりは頭を抱えている人が多いはず。いわゆるキャンセル・カルチャーの暴走も問題視されている今、それぞれに答えを出し、彼が綴った輝かしい曲群を愛し続けるためにも、このレポートは冷静に考える好材料になるのではないかと思う。(新谷洋子)



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