特別企画! ロッキング・オンが選んだ「2010年代 究極の100枚」からTOP20を発表!(2日目)

特別企画! ロッキング・オンが選んだ「2010年代 究極の100枚」からTOP20を発表!(2日目)

2020年を迎えて早くも初夏に。パンデミックの影響で巣ごもりの時間が長引くなか、音楽を心の拠りどころにする人も多いことでしょう。そこで、ロッキング・オンが選んだ「2010年代のベスト・アルバム 究極の100枚(rockin’on 2020年3月号掲載)」の中から、さらに厳選した20枚を毎日1作品ずつ紹介していきます。

10年間の「究極の100枚」に選ばれた作品はこちら!


2016年
『ザ・ゲッタウェイ』
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ


特別企画! ロッキング・オンが選んだ「2010年代 究極の100枚」からTOP20を発表!(2日目)

レッチリの代表作の1つとして

ジョン・フルシアンテの復帰を喜ばしく思わないロック・ファンなど存在しないだろうが、一方、彼が脱退してからの10年を支えたジョシュ・クリングホッファーとの別離に寂しさを覚えるのも正直なところだ。ジョシュ期のレッチリの1つの輝ける成果として残されたのが本作である。90年代以降のレッチリのアルバムに何より必要だったのは、そのロック・バンドとして世界最強の筋力と瞬発力をできる限りありのままに封じ込めることだった。

しかし、いくらレッチリといえども、時の流れは止められない。彼ら自身も、そのグルーヴも、当然ながら年を取る。そのことから目を背けず、余計な装飾でドーピングするのではなく、むしろ個々の楽器の音をくっきりとモダンにコーティングする手法を選んだデンジャー・マウスのプロダクションとナイジェル・ゴドリッチのミックスこそ、まずは本作の勝因だ。レッチリの肉体を生で拝むのではなく、あえて額に入れることで、細かな皺やたるみでさえ美しく鑑賞できるようになったのである。

ただ、本作の小気味良いソングライティングに関しては、やはりジョシュの貢献によるところも大きいと思うのだ。フリーが牽引する世界遺産的グルーヴを際立たせることに専念したどこまでも献身的なプレイ。これはどう考えても、過去のレッチリの歴代スター・プレイヤー達にはできない働きである。ジョシュがこれからメインストリームで活動をしていくのかは分からないが、少なくとも、2010年代のシーンに本作を刻んだ重要な男として語り継がれていいはずだ。(長瀬昇)
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