「ニルヴァーナのスマイリー・フェイスを生み出したのは自分だ」と主張するグラフィック・デザイナー現る
2020.09.29 10:00
ニルヴァーナのトレードマークになっているイエローのスマイリー・フェイスは、フロントマンだったカート・コバーンの落書きがもとになっていると言われている。
しかし、「そのデザインを生み出したのは自分だ」と主張する人物が現れたことがわかった。
「Radio X」によると、その人物とはカリフォニア州在住のグラフィック・デザイナーRobert Fisherで、彼はバンドが2ndアルバム『ネヴァーマインド』のカバー・デザインを検討していた1991年夏に、スマイリー・フェイスをデザインしたと述べているという。
現地時間9月13日にFisherは、問題となっているロゴマークの正当な制作者と所有者は自分だと裁判所に申し立て。提出された訴状には、当時の彼はニルヴァーナが所属していたゲフィン・レコードのアート・ディレクターだったことや『ネヴァーマインド』のカバー・デザインをはじめ、ニルヴァーナのグラフィック・デザインのほとんどを手掛けたと綴られている。
Fisherはアシッド・カルチャーの全盛期で、自身が在籍していたオーティス・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで描いていたスマイリー・フェイスにバリエーションを加え、あのスマイリー・フェイスを完成させたと述べている。
担当弁護士によるとFisherは、ニルヴァーナがロゴの制作者をカート・コバーンだと誤解していることを最近になって知ったという。過去25年間にわたるロゴの使用に対して支払いを求めるつもりはないが、今後は補償を要求する可能性がある述べている。
Fisherは、「自分が描いたので、それを描いた人間として知られたい。単純なことです。彼らが著作権を獲得しようとして、『カートがロゴをデザインした』と言うのは公平ではないと思います」と主張。対するニルヴァーナL.L.C.(有限責任会社)の弁護士は「事実的にも法的にも根拠がない」とし、「激しく異議を唱えられるだろう」と反論しているそうだ。
なお、昨年3月にはファッションデザイナーのマーク・ジェイコブスがニルヴァーナのスマイリー・フェイスに酷似したデザインを使用し、バンドの代理人より著作権侵害で訴えられていた。