ウルフ・アリス、想像を超えたスペース・オペラティックな新曲“ザ・ラスト・マン・オン・アース”をリリース! 待ちに待った4年間を経て、恐るべきクオリティ必至の3rdと共に還ってくる!

ウルフ・アリス、想像を超えたスペース・オペラティックな新曲“ザ・ラスト・マン・オン・アース”をリリース! 待ちに待った4年間を経て、恐るべきクオリティ必至の3rdと共に還ってくる!

前作『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』から4年、ついにウルフ・アリスが還ってくる! ニュー・アルバム『ブルー・ウィークエンド』のリリースは6月11日とまだ先なので辛抱強く待ちたいところだが、新作に先駆けてリリースされたファースト・シングルの“ザ・ラスト・マン・オン・アース”を聴くと、さらにジリジリと渇望が煽られること必至だ。なぜなら同曲は緻密な構成と大胆な展開を併せ持った壮大なピアノ・バラッドで、彼女たちのドラスティックな新章の幕開けを告げる一撃になっているからだ。

前作からの先行シングル“Yuk Foo”がわずか2分のハードコア・パンクだったのを思えば“ザ・ラスト・マン・オン・アース”はまさに真逆のスターターであり、ウルフ・アリス史上最もドラマティックなコーラスといい、デヴィッド・ボウイが宙から見守っているようなスペース・オペラティックなドラマ性といい、そしてそれらの中心で司るエリー・ロウゼル(Vo/G)のカリスマといい、彼女たちが4年の間に遂げた飛躍は私たちの想像を上回るものだったようだ。ただし、“Yuk Foo”が前作の中では結果的に異色のナンバーだったように、“ザ・ラスト・マン・オン・アース”が来たる『ブルー・ウィークエンド』を象徴する曲になっているかどうかはまだわからない。アルバムのプロデューサーがビョークアーケイド・ファイアらを手がけたマーカス・ドラヴスであること、教会でデモ制作を行ったことあたりが、アルバムの全体像のヒントになるのではないか。ちなみに《あなたは地球上の最後の男、でも光はあなたを照らすだろうか》と歌う“ザ・ラスト・マン・オン・アース”について、エリーは「人間の傲慢さ」がテーマだと語っている。

デビュー・アルバム『マイ・ラヴ・イズ・クール』、『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』は共に全英2位、特に傑作の呼び声も高い前作は権威あるマーキュリー賞も受賞した。そんなウルフ・アリスが歩んできた道は、ロンドンのクールなインディ・バンドがUKロックを文字通り背負って立つ存在へと転じるプロセスであり、『ブルー・ウィークエンド』はそうして到達した高みと覚悟から放たれるアルバムだ。彼女たちが新たな壁を突破してくれることを期待してやまない。(粉川しの)



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ウルフ・アリス、想像を超えたスペース・オペラティックな新曲“ザ・ラスト・マン・オン・アース”をリリース! 待ちに待った4年間を経て、恐るべきクオリティ必至の3rdと共に還ってくる! - 『rockin'on』2021年4月号『rockin'on』2021年4月号
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