キッスのジーン・シモンズ、「ロックは死んだ」説を提唱し続けている理由を改めて説明。「現在のビジネス・モデルが機能していないから」


過去に何度も「ロックは死んだ」と発言しているキッスのジーン・シモンズが、その説を提唱し続けている理由を改めて説明した。

これまでにジーンは、2014年に“現代世界におけるテクノロジーとその傾向により、ロックが「殺されてしまった」”と述べ、昨年は、「オアシスをはじめとする90年代のバンドはロック・レジェンドの域に達していない」とコメント。先月は、「ロックが死んだのは若いファンが原因」だと自論を展開していた

Consequence of Sound」のインタビューでジーンは、「ロックが死んだのは、現在のビジネス・モデルが機能していないからだ」と説明している。

最近は音楽配信によるダウンロードや試聴が一般的になり、若者の消費者がフィジカルのアルバムにお金を使わなくなってしまった。そして、ダウンロードや再生回数による収入で生計を立てられないアーティストが音楽制作に専念できなくなり、その悪循環により、シーンを盛り上げるロック・バンドが消滅してしまったと語っている。

「ロックは死んだ。それは間違いない。それは才能が存在していないからじゃなくて、単にビジネス・モデルが機能してないのが理由だ。だから、残るはライブ・パフォーマンスになる。ワクチンが普及して――2回打った方がいいが――人々が地元のクラブへ出かけて新しいバンドを観て、彼らを応援できるようになることを願っている。赤ちゃんが床に寝ていたら、そこへ行って抱き上げて愛を与えるだろ。新しいバンドには愛が必要だからね」


音楽配信やダウンロードという新たなビジネス・モデルに加え、現在は新型コロナウイルスによりライブやコンサートも開催できないため、ジーンは「ロックの死」に拍車がかかっていると述べていた。

なお、ジーンの説については、キッスのフロントマン:ポール・スタンレーとアリス・クーパー反論している。



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