クイーンのブライアン・メイが、ピックではなく6ペンス硬貨を使ってギターを弾く理由を明かしている。
6ペンス硬貨は1551年に初めて鋳造された英国の硬貨で、1947年まで銀で作られ、その後に原料が白銅や洋白(銅とニッケルの合金)に変更されたという。
「LOUDWIRE」によると、BBCラジオの『Raised on Radio』に出演したブライアンが、今もギターを弾くなら6ペンスが良いと語っている。
「昔はスピードを出すのに良いと思ったから、よく曲がるピックを使っていた。だけど次第にピックに硬さを求めるようになって、硬いほど自分の指で弦に何が起きているのか感じられるようになってね。
だから最終的に硬貨を手に取ったんだけど、それが完璧だったんだ。必要なのはそれだけだよ」
さらにブライアンは、6ペンス硬貨の良さについて続けている。
「6ペンス硬貨はすべての感触を得るのに十分な硬さで、硬貨は洋白製だから弦を傷めない柔らかさなんだ。それに、硬貨の縁は程良いノコギリ状だから、弦に対して斜めに当てると素敵な弾けるような音が得られる。
だから、私にとってはギターは声のようで、その弾けるサウンドはギターを語らせるのに役立つ音の一つなんだ」
なお、現在公開中の映画『クルエラ』のカー・チェイス・シーンでクイーンの“Stone Cold Crazy”(アルバム『Sheer Heart Attack』収録)がBGMに使われており、ブライアン・メイの弾くスピーディーなギター・リフがあらためて話題になっている。
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